◆ボーイズリーグ◇日本少年野球北海道選手権 ▽決勝 札幌豊平ボーイズ6−3旭川大雪ボーイズ(23日・野幌総合運動公園軟式野球場)

 札幌豊平が6―3で旭川大雪を破り、7年ぶり4度目の優勝を決めた。6回に1番・中村悠希(3年)が左翼へ決勝3ランを放ち、最優秀選手賞を獲得。チームは日本少年野球選手権(8月2日から大阪)、全日本中学野球選手権(ジャイアンツカップ)道地区大会(7月6日、夕張)、ファイターズ・チャンピオンシップU―15(8月16日、エスコン)の出場権を手にした。3位決定戦はとかち道東が制した。

 胸元近い高めのボール球でも、中村にとっては格好の獲物だった。6回2死一、二塁。乗ってる1番打者の打球は高々と舞い上がり、左翼ポール際の芝生に着弾した。「好きなコースだったので。でも、まさか入るとは…。最高です」。初本塁打が決勝3ランとなり、驚きと喜びが入り交じった。

 前日の準決勝で新しい打撃用手袋を着用すると、4回に逆転打を放ち、右翼の守備でダイビングキャッチ。米国在住の友人からもらった限定モデルのラッキーアイテムが「モチベーションになった」と、この日も劇弾に好守と大暴れした。

 今季の旭川大雪戦は1勝1敗1分けの五分。実力伯仲の頂上決戦に、母方の祖母・美名子さん(75)も初めて駆けつけた。「大事な試合だったので、自分が呼びました」。後押ししてくれた家族や父母会の大声援にも感謝した。

 チームは前日の試合後、この日の試合前にも打撃練習をして大一番を迎えた。「練習量はどこにも負けない。今年は誰もが自信を持って打席に立っている」。黒岩公二監督は大きくうなずいた。

 昨秋の道選手権決勝で旭川大雪にサヨナラ負け。その悔しさを胸に刻み、三塁の東天青(3年)は軽快なフィールディング、捕手の工藤潤(3年)は強肩で二盗阻止するなど、それぞれが磨き抜いた力を発揮した。「全国大会でも長打を打ちたい」と中村。春の全国8強チームに打ち勝ち、新たな意欲をかき立てた。

(石井 睦)

 ☆とかち道東・後藤健(3年=6回に勝ち越し打を放ち)「日々の練習で1点にこだわり、1球を大事にしてきた。最後に成果が出た」

 ★旭川大雪・西大條敏志監督(粘りを見せるも)「相手の1番打者が上だった。この世代は本当に頑張っていたので勝たせてあげたかった。監督の力不足」

 

◇その他の全国大会出場チームも確定

 ▽関東大会(8月10日〜埼玉など) 旭川大雪

 ▽東北選抜大会(8月10日〜福島) とかち道東

 ▽東北大会(7月20日〜宮城) 札幌手稲

 ▽北海道大会(8月10日〜札幌) 札幌豊平、札幌手稲、札幌北広島、札幌

  ◇表彰選手 ▽最優秀選手 中村悠希(札幌豊平)▽優秀選手 前田創大(札幌豊平)水口叶夢(旭川大雪)中川理久(とかち道東)岩崎賢成(札幌手稲)