●「少しでも元気に」

 終戦前後に穴水町へ疎開した町名誉町民のエッセイスト海老名香葉子さん(90)=北國新聞で「照る日曇る日」を連載中=は4日までに、能登半島地震で被災した穴水町川島のすし店「福寿司(ずし)」に、のれんを贈った。

 同店に10年以上前から通う海老名さんは、先月21日に店が営業を再開したことを知り、「ぜひのれんを作らせてほしい」と店主の松本志郎さん(78)に申し入れた。

 のれんはカウンターの椅子の色と同じ江戸染めの若草色で、「福寿司さんへ ねぎし三平堂 海老名香葉子より」と染め抜かれている。松本さんは「夢にも思わないことで驚いた。頑張って営業したい」と笑顔を見せた。

 海老名さんは「少しでも元気になってもらえたらと思って作った。うちのみんな、ここのお寿司が大好き。また必ずみんなで食べに行きたい」と話した。