●「いかついイカ」 「青サメました」 「背中がカニー」

 氷見市比美町のまんがロードの一角に、氷見の海や魚をモチーフに愉快なイラストと、しゃれが効いた文言でラッピングを施した自販機が登場した。「まんがのまち」氷見の新スポットとして観光客らの注目を浴びている。

 自販機は「ヒミツノタマテバコ」という名で、氷見市比美町の土産物店兼印刷工房「ヒミツのアソビバ」横に4月下旬、設置された。

 店を運営する氷見市阿尾の特殊印刷会社「トライ・プリント」に今春入社したデザイナーの土井夢桜(みお)さん(18)=七尾市=がデザインした。土井さんは代々木アニメーション学院(東京)でデザイン技術を学び、氷見の海をイメージして表現し、カキと柿が入ったかき氷を持つ少女を描いた。

 魚をモチーフにした絵を手掛ける画家の魚ノ目痛郎さんのイラストをちりばめた。こわもてのイカを描いた「いかついイカ」や、青ざめたサメの「青サメました」、背中をかくカニの「背中がカニー」、裸のメダカを描いた「めだかがはだか」、「ヤマメがやばめ」などギャグを随所に織り交ぜた。

 店によると、自販機の設置後に観光客らが「インスタ映え」すると、スマートフォンで撮影する光景がよく見られるという。デザイナーの土井さんは「いろんな方に注目してもらってうれしい」とはにかむ。

 氷見市は藤子不二雄Ⓐさん(元富山新聞記者)の出身地としてまんがのまちづくりを進めており、トライ・プリントの中村豊社長は「まんがのまちづくりに一役買えればうれしい」と話した。