輪島市のジュニア和太鼓チーム「輪島・和太鼓 虎之介」が24日にさいたま市で行われた日本太鼓ジュニアコンクールで特別賞に選ばれた。能登半島地震で自宅や練習場所を奪われた中高生のメンバーは、舞台に立つ喜びをかみしめ、感謝を胸にばちを振るった。

 虎之介は昨年11月に輪島で開催された日本太鼓ジュニアコンクール県大会(北國新聞社など主催)で優勝し、全国切符を手にした。

 全国大会に向けてメンバーは猛練習に励んでいたが、元日の地震で、多くが市外への避難生活を余儀なくされ、稽古場も使えなくなった。白山市の浅野太鼓楽器店の協力を得て、2月10日に同楽器店のスタジオで練習を再開した。

 本番では、輪島の祭り太鼓を元にした「能登國切籠祭(のとのくにきりこまつり)」などを披露した。リーダーの前田優穏(ゆおん)さん=輪島高3年=はこれまでの支援や激励に感謝し、「目標の優勝には届かなかったが、勇気と感動を与えることができたと思う」と話した。
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