「富山湾の宝石」と呼ばれるシロエビの漁が1日解禁され、富山県射水市八幡町の新湊漁港で水揚げされた。透き通った淡いピンク色の初物が漁港に運ばれ、初競りもあった。春の風物詩に浜が活気づいた。

 漁師たちは小型底引き網漁船4隻に乗り、午前4時半ごろに港を出た。沖合2〜3キロ、水深200〜300メートルの漁場で操業。漁港に戻ると、シロエビが入った籠を次々と降ろした。

 新湊漁協によると、初日の水揚げ量は421キロで、昨年の約5分の1にとどまった。同漁協理事で漁船「松宝(しょうほう)丸」船主の松本隆司さん(52)は「元日の能登半島地震で漁を再開できるか心配だったが、無事に水揚げができてほっとした」と話した。シロエビは海中を泳いで生息することから「地震による海底の地形変化や崩落の影響は、ズワイガニやアマエビと比べて少ないのでは」とも語った。

 漁は7〜9月に最盛期を迎え、11月末まで続く。
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