能登町布浦の「赤崎いちご園」で26日までに、イチゴの摘み取り体験が始まった。地震で畝が崩れ、農業用水が断水する被害に見舞われたものの、生産者がため池から水をくむなどして育てた結果、今年も食べ頃を迎え、各農家は来園を呼び掛けている。

 同園では8軒が約60アールで「宝交早生(ほうこうわせ)」を作付けし、このうち4軒が摘み取り体験を行っている。宮前恒夫さん(66)、真寿美さん(66)夫婦の農園「宮前園」では今月中旬にビニールハウスの畑で開始し、5月上旬〜6月初旬には露地栽培の畑でも楽しめる。

 宮前さんによると、地震で予約は芳しくなく、常連客や災害ボランティアの参加者が息抜きを兼ねて訪れる程度という。宮前さんは「ため池への行き来は大変だったが、甘みたっぷりのイチゴを作りたいと必死だった。多くの人に食べに来てほしい」と話した。

 摘み取り体験は中学生以上が1700円、小学生が千円、幼児が500円で、30分程度楽しめる。
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