米どころでもある、奥州市の胆沢平野での農業を支える胆沢ダムの水が少なくなっています。4日は関係機関が集まり、6年ぶりとなる協議会が開かれ、情報共有を図りました。

奥州市にある北上川流域5大ダムの1つ、胆沢ダムです。

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7月1日時点の水位は、去年の同じ時期と比べて11メートルほど低下しています。貯水率はおよそ48.5%で、2014年の管理開始以降最も低い水準となっています。
4日開かれた胆沢ダムの利水協議会は、貯水率が50%程度まで下がると関係機関が集まって開かれるもので、2018年以来6年ぶりの開催となりました。

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水不足の原因について、国土交通省東北地方整備局北上川ダム統合管理事務所は、周辺の冬の積雪量と、4月から先月までの降水量の減少のためと分析しています。
今後雨が降らなかった場合は、8月上旬にもダムの水がなくなる可能性があるといいます。
一方で、気象庁の予測では夏場の降水量は平年並みとなっており、稲作の灌漑用にダムの水が使われたとしても、貯水率は20%を超える水準を維持できるとしています。

(北上川ダム統合管理事務所 小田桐淳司事務所長)
「雨の状況が一番大きいので、きちんと情報を入手して把握して関係者と共有して、密接に連携しながらダムをしっかり運用していきたい」

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協議会は水位や貯水量の著しい減少がみられた場合に再び開催される見通しで、その際には節水などについて意見が交わされる予定です。