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出版160周年の今年、『不思議の国のアリス』の全貌を明らかに

『不思議の国のアリス』口絵 ジョン・マックファーレン/画(ジョン・テニエル原画)(1927年) © MPIL THE MACMILLAN ALICE™

誰もが知る名作『不思議の国のアリス』は、1862年にイギリスの数学講師、ルイス・キャロル(本名:チャールズ・ラトウィッジ・ドッドソン)が、舟遊びをしていたリデル家の三姉妹(次女アリス)のためにきかせた即興のお話がもとになっています。

2年後の1864年、ルイス・キャロルはその話に挿絵を添えて、世界で1冊の本『地下の国のアリス』をアリスに贈ります。これが『不思議の国のアリス』の原型です。

『不思議の国のアリス』あらすじ

『不思議の国のアリス』挿絵 ディズ・ウォリス/彩色(ジョン・テニエル原画)(1995年) © MPIL THE MACMILLAN ALICE™

1865年、ロンドンのマクミラン社により出版。主人公のアリスが白ウサギを追っているうちに入り込んでしまった「不思議の国」で、時間が進まないお茶会やハートの女王様とのクロケーの会にも参加するなど、へんてこなキャラクターたちと出会う奇想天外な物語。

『不思議の国のアリス』挿絵 ハリー・シーカー/彩色(1911年)© MPIL THE MACMILLAN ALICE™

その後、著名な風刺挿絵画家のジョン・テニエルに挿絵を依頼し、1865年にロンドンのマクミラン社から『不思議の国のアリス』を出版しました。時を経て、ジョン・マックファーレン、ディズ・ウォリスらの手によって、『不思議の国のアリス』と続編『鏡の国のアリス』の挿絵は全てカラー化、170以上の言語に翻訳されて現在に至ります。

『鏡の国のアリス』あらすじ

『鏡の国のアリス』挿絵 ディズ・ウォリス/彩色(ジョン・テニエル原画)(1995年) © MPIL THE MACMILLAN ALICE™

『不思議の国のアリス』の続編として6年後の1871年に出版。「不思議の国」から半年後の雪の日。アリスは、暖炉の上の鏡をくぐり振り抜けて、キングやクイーンのいるチェスの世界へ。おしゃべりする花々や卵みたいなハンプティ・ダンプティも登場。チェスをモチーフに物語は進みます。

「不思議の国のアリス展」の見どころ

本展では、マクミラン社が有するカラー原画を日本ではじめて紹介します。そのほか、ルイス・キャロルの関連資料と、『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』の書籍およびカラー原画と再プリント版画から、作品の全貌を明らかにする展覧会です。

ルイス・キャロルの挿絵をもとに描かれたテニエルの挿絵は、現在のアリスのイメージをかたちづくりました。その後、ハリー・シーカーがテニエルの挿絵の一部をカラー化。青いドレス、白いエプロン、金髪、青いリボンのアリス像がここで確立します。

日本初公開のカラー原画など約250点

初来日となる、『不思議の国のアリス』のカラー原画を含めた展示数は約250点。

ほかに、『地下の国のアリス』(復刻版)、『不思議の国のアリス』のオリジナル木版から再プリントしたジョン・テニエルの挿絵集、ルイス・キャロルの貴重な資料なども展示します。

約160年の挿絵の変遷を一堂に見られる

一部の原画は、『不思議の国のアリス』のはじまりの挿絵から最近のものまで展示。時代ごとの違いや変化を照らし合わせて見られる、貴重な機会となります。

『不思議の国のアリス』挿絵 ジョン・テニエル/画(1988年 再プリント版画)© MPIL THE MACMILLAN ALICE™

『不思議の国のアリス』挿絵 ジョン・テニエル/画(リトル・フォークス版)(1907年) © MPIL THE MACMILLAN ALICE™

『不思議の国のアリス』挿絵 ハリー・シーカー/彩色(ジョン・テニエル原画)(1911年) © MPIL THE MACMILLAN ALICE™

物語を知らない方でも楽しめる

貴重な原画・再プリント版画には、お話を添えて展示。『不思議の国のアリス』はなんとなく知っているけれど物語は読んだことがない、という人でも楽しめる展示となっています。

『鏡の国のアリス』挿絵 ハリー・シーカー/彩色(ジョン・テニエル原画)(1911年) © MPIL THE MACMILLAN ALICE™

そうして、耳から耳に届くかと思われるほど口を開いてニカァと笑うと、前に身を乗りだして(もう少しで塀へいから落ちそうになりながら)アリスに手をさしだしました。

(『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』河合祥一郎訳/角川文庫より)

魅力的な『不思議の国のアリス』グッズも多数

展覧会グッズには、『不思議の国のアリス』をモチーフにした魅力的な商品が多数揃っています。アリスの世界観を色鮮やかに表現した、ファンにはたまらない一品ばかり。その一部をご紹介します。

コンパクトミラー 2,090円

リボン巾着バッグ 3,960円

フラットポーチ 2,420円

※商品は十分な数を用意しておりますが、売り切れる場合があります。
※実際の商品とはイメージおよび内容が異なる場合があります。
※価格は消費税を含む総額表示にしております。

開催概要

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<展覧会名>  出版160周年記念 「不思議の国のアリス展」
<会場会期>  横浜高島屋ギャラリー〈8階〉 2024年4月17日(水)〜5月6日(月・振休)
<ご入場時間> 10:00〜18:30(19:00閉場) ※最終日は〜16:30(17:00閉場)
<入場料>   一般1,200円(1,000円)/大学・高校生1,000円(800円)/中学生以下無料
        ※()内は前売り料金
<主催>    「不思議の国のアリス展」実行委員会
<特別協力>  英国マクミラン社、株式会社タトル・モリ エイジェンシー
<  訳  > 河合祥一郎『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』(角川文庫)
<後援>    日本ルイス・キャロル協会
<企画制作>  東映株式会社
<巡回予定>  大阪高島屋グランドホール    2024年5月9日(木)〜5月29日(水)
         名古屋松坂屋美術館       2024年8月3日(土)〜9月21日(土)
<ホームページURL>出版160周年記念 「不思議の国のアリス展」