みなさんは“ケシ”という植物をご存じですか?

この時期、色鮮やかな花を咲かせ、ガーデニングでも人気なんですが、中には麻薬成分を含むため植えたら違法となる種類もあります。
それが愛媛県松山市内で自生しているという情報が視聴者から寄せられたため、現地を取材しました。

記者
「こちら道路脇の植え込みですが、ツツジの花にまぎれてケシの花が咲いています」

ケシの花が咲いていたのは、松山市内浜町の県道沿いの植え込みです。
情報を寄せてくれた近所で暮らす牧野さんは…

牧野さん
「(知人から)これが違法のケシだよと教えてもらって、実際身近なところにあるのではないかと探していたら、たまたま目についたのがこのあたりだった」

牧野さんは4〜5年前にこちらでケシを発見、以降、毎年この時期に花が咲いているのを見かけるそうですが、果たしてこれは牧野さんが話すように違法なケシなのか?
保健所の職員に確認してもらったところ、違法なケシと違法でないケシがどちらも自生していました。

一般的にポピーと呼ばれるヒナゲシは、古くから親しまれているうえ、繁殖力も強いといいます。一方、アツミゲシは麻薬成分を含み植えてはいけない種類です。

アツミゲシの特徴は薄紫や赤色の花びらと茎を抱きこむ形をしたギザギザの葉。
違法なケシがなぜ、自生しているのでしょうか。

中予保健所
「咲いているところから種が飛んで増えることが多くある」

種が風などに飛ばされ、こちらのような道路わきのほか、田畑や河川敷などどこにでも自生する可能性があるということです。

牧野さん
「生えてはいけないものが増えると困るので、駆除できる体制をしっかりしてもらえるとありがたいかなと思う」

私たちが植えてはいけないケシを見つけた場合、どうすればよいのでしょうか。

保健所職員
「ご自宅など所有地で見つけた場合はすぐに抜いていただいて、燃えるゴミで捨ててもらったらと思います。もしそのほかの場所や、ケシかどうか見分けがつきにくい場合については最寄りの保健所にご相談いただけたらと思います」

県の保健所では不安だったら連絡するよう呼び掛けていて、昨年度も住民からの通報を受けおよそ2万2000本を処理したということです。