NHK連続テレビ小説「虎に翼」(総合など)第13週「女房は掃きだめから拾え?」(第61〜65話)の第61話が24日、放送される。

日本初の女性弁護士で、のちに裁判官になった三淵嘉子さんの人生をもとにした物語を描く朝ドラ「虎に翼」。女優の伊藤沙莉が主人公の佐田寅子役を演じる。主題歌「さよーならまたいつか!」を歌うのは、シンガー・ソングライターの米津玄師。語りを「カーネーション」(2011年度後期)で主演を務めた女優の尾野真千子が担当する。

第12週「家に女房なきは火のない炉のごとし?」振り返り

昭和24(1949)年1月、家庭裁判所が発足し、寅子は事務官との兼務で 東京家庭裁判所判事補になった。終戦後、社会問題になっていた戦災孤児の対策に乗り出した寅子は、その視察として訪れた上野で、大学時代の学友、山田よね(土居志央梨)と轟太一(戸塚純貴)に再会。2人は共同で開いた法律事務所で、孤児の支援も行っていた。久しぶりの再会を喜ぶ轟と対照的に、よねは寅子を「もうここには来ないでくれ」と突き放した。

そんななか、警察による孤児の一斉補導が行われ、孤児院に入りきらない大勢の子供たちが家裁の少年部に送られてきた。収容施設が足りないなか、寅子は上野で出会った道男(和田庵)を自宅で預かることになった。子供たちは、態度が悪い道男を警戒したが、母の猪爪はる(石田ゆり子)だけは違った。道男もそんなはるに懐き、家事の手伝いをするようになった。しかし、寅子の義妹、花江(森田望智)にとった行動が誤解を生み、はるが一瞬疑いの目を向けたことで道男は傷つき、家を出て行ってしまった。その後、はるは心労がたたり、心臓発作で倒れてしまう。

死期を悟ったはるは自分の人生に悔いはないとしながらも、道男のことを心配していた。

寅子は道男を探し出し、はるのもとへ連れて帰った。はるは、帰ってきた道男を抱きしめ、「ここまでよく1人で生き抜いたね」と労わった。そして、またひとりぼっちになってしまうという道男に「それはこの先の道男次第。すべてを突っぱねちゃだめ」という言葉を送った。はるの最後が近づくなか、「ずっとそばにいてよ」と泣きじゃくる寅子。はるはそんな娘に「何を子供みたいなこと言ってるの。『地獄だ、やめろ』って言っても。好き勝手に飛び回ってたのはあなたじゃないの」といつものようにほほ笑んだ。その日の夜更け、はるは天国へと旅立った。

はるの葬儀を終え、道男は、自分が猪爪家の人になりたいと思っていたと告白し、寅子たちに謝罪。寅子は道男はもう家族のような存在だとし、花江もこれから先はもっとそうなっていくと笑った。寅子は道男を引き取るべきか悩み、よねのもとに押しかけて相談するが、よねはやはり心を開いてくれなかった。後日、道男は、田舎から戻り、再び店を開くことになった寿司職人、笹山のもとで住み込みで働くことになった。また道男の不処分も決まった。

そのころ、寅子の大学時代の同期、大庭梅子(平岩紙)は、弁護士の夫、徹男(飯田基祐)を亡くしていた。息子の徹太(見津賢)が嘆くなか、姑の常(鷲尾真知子)は「泣くんじゃありません。しゃんとなさい」と言葉をかけ、梅子に厳しい視線を向けた。

第13週「女房は掃きだめから拾え?」あらすじ

寅子は「特例判事補」になり仕事が増えて大忙し最高裁判所家庭局局長の多岐川幸四郎(滝藤賢一)は、家庭裁判所の存在を広く知ってもらうために「愛のコンサート」を開くと言い出し、出演歌手の交渉を寅子に任せる。

ある日、家庭裁判所の当番を担当した寅子の元にやってきた女性、元山すみれ(武田梨奈)の相談は、寅子のよく知る人物の家庭に関わるものだった。