現在発売中の、先生と子どもたちの対話ノート『せんせいあのね 1年1組かしま教室 ひみつやで』の監修を務めたフリーアナウンサーのむかいさとこさんがラジオ番組に出演し、本の魅力を語りました。

『せんせいあのね 1年1組かしま教室 ひみつやで』は、1980〜1990年代に神戸市の小学校教諭を務めた鹿島和夫さんが『あのね帳』として子どもたちと行ってきた対話ノートをまとめたもの。

 毎朝、1年生の子どもたちが「せんせいあのね」と書いた帳面を先生に渡し、先生は夕方までに全員に返事を書いて返します。やりとりを重ねるなかで子どもたちの“ものを見る目”が変わり、自然とやさしい気持ちが育まれたことから全国へと広まりました。

 鹿島さんとともに「あのね文庫詩コンクール」を続けてきた、むかいさん。2023年に亡くなった鹿島さんの思いを引き継ぐ形で、今回出版された同本の監修を担当しました。

 今回の出版では、これまでにまとめられてきた約2万点にものぼる膨大な資料のなかから189の詩を選定。鹿島さんの未発表原稿や、いまは大人になった当時の子どもたちのインタビュー記事とともに掲載されています。

 タイトルに『ひみつやで』とある通り、先生と子どもたちとのひみつのやりとりは、クスッと笑えるものから日常のなにげないできごと、悩みや悲しみを淡々とつづったものまでさまざま。今回は、子どもたちの素直なことばだけでなく、先生の返事も掲載されているそうです。

 むかいさんは、同本の魅力についてこのように語りました。

「きれいごととかじゃなくて、『こうしなさい』という、やらされている感たっぷりで生活させるのではなくて、子どもたちの本当の気持ちを受け入れて、それからどうすればいいか。子どもたちが行動できるような声かけのヒントが、この本にはたくさん載っています。みんな、毎日大変なことがありますよね。だけど、目をつぶってこの本をパッと開いてみたら今日のメッセージが届く。そんなふうに、本を1日1回開いてほしいです」(むかいさん)

※ラジオ関西『Clip 木曜日』2024年5月2日放送回より