マクラーレンの2台は、F1オーストラリアGPの予選で揃って上位につけた。同チームのドライバーであるランド・ノリスによれば、この好結果はコースレイアウトによるところが大きいという。

 ノリスとそのチームメイトであるオスカー・ピアストリは、オーストラリアGPの予選で4番手と6番手になった。しかし予選3番手のセルジオ・ペレス(レッドブル)が3グリッド降格ペナルティを受けたため、それぞれ3番手と5番手に浮上することになった。

 中でもノリスは、今季ここまででレッドブルやフェラーリにもっとも接近したラップタイムを記録したが、この予選での走りを分析した結果、舞台となるアルバートパーク・サーキットのコースレイアウトがマクラーレンのマシンに味方したと考えているようだ。

「僕らはいくつかの小さい領域で改善した。そして自分たちのマシンを最大限に活用したんだ。これは僕らのマシンに有利に働く可能性があるサーキットレイアウトのおかげだ。それ以上のモノはないね」

 そうノリスは語った。

「今サウジアラビアに戻ったとしても、前と同じことしかできないのは間違いないと思う。今回はコースレイアウトや路面が違うということだけだよ」

「今日の結果からすれば、主なライバルに比べて、僕らの方がここでは少し先行しているというのは明らかだ」

 チーム代表のアンドレア・ステラは、アルバートパーク・サーキットのコースレイアウトは、今季マシンMCL38が得意とする流れるようなコーナーが多いため、相対的なパフォーマンスが上がっているように見えるのだと語った。

 また今回はDRS区間がサウジアラビアと比べて短いため、マクラーレンのDRS効率の悪さが、それほど問題にはなっていないと指摘した。

「他のマシンとの比較を注意深く見てみると、最初の2レースで見られたのと同じ長所と短所を認識できている」

 そうステラ代表は語る。

「ターン3や、最後のふたつのコーナーのように、比較的長いコーナーでは、我々はタイムを失っている。サウジアラビアでも、同じようなタイプのコーナーでは、タイムを失っていたんだ。同様に、DRSを使うストレートでも少しタイムを失っている」

「しかしここは、DRSを使うストレートがサウジアラビアよりも僅かに短いため、そういう弱点が露呈するようなエリアで過ごす時間が短くなる。それにより、相対的な競争力が高くなるんだ」

「最初の2戦のサーキットよりも、高速コーナーが多いのは確かだ。だから、完全にコースレイアウト次第だと思う」

 今季の勢力図は、トップがレッドブルで2番手がフェラーリというのが明確になりつつある。しかしその後方3番手チームは、マクラーレン、メルセデス、アストンマーティンの3チームが分け合うというような展開だ。

 これについてピアストリは、次のように語る。

「セッションごとに、全員がごちゃ混ぜになっているように感じる」

 そうピアストリは言う。

「メルセデスが非常に速いセッションもあれば、アストンが速いセッションもある。そして僕らが速いセッションもあるんだ」

「今週末、僕らはメルセデスとアストンの前に立つことができている。それは良いことだ。今週末、僕らはいくらか前進できたみたいだ」