グレシーニのマルク・マルケスは、MotoGPスペインGPの予選でドゥカティ陣営移籍後初のポールポジションを獲得。決勝レースではフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)とスリリングなバトルを展開し、2位を獲得した。これも移籍後初となる決勝での表彰台獲得となった。

 マルケスとバニャイヤのバトルはまさにバチバチ。ふたりは何度か接触しながら、観客を魅了する激戦を繰り広げた。

 21周目には、マルケスがターン9でバニャイヤのインに飛び込み前に出るも、バニャイヤがクロスラインで食い下がり、ターン10で逆にインへ。2台は軽く接触し、バイクを起こしたマルケスをバニャイヤが抜き返すというシーンもあった。

 マルケスは最終的に0.372秒差で優勝を逃したが、アメリカズGPとスペインGPのスプリントで転倒していたこともあり、序盤は少し固かったと認めた。

「これは重要なレースだった。とても重要だったんだ」とマルケスは言う。

「オースティンで転倒したし、昨日も転倒したから僕は少し固かった。序盤はガソリンも満タンだったから、それでいくつかポジションを落としてしまった」

「でも挽回できるスピードはあったし、それはバニャイヤとバトルできるほどだった」

「昔みたいに、タイトな戦いだった。これがレースなんだ。素晴らしいよ。僕はドアを閉めようとしたけど、彼がインサイドにいた。レースではこういうことも起きるものだ」

「最終ラップの彼はとても良かった。彼はプッシュして、ファステストラップを記録したんだ。僕は彼についていこうとしたけど、彼の方が一枚上手だった」

「でも初めての(決勝)表彰台は本当に嬉しい。見ての通り、過去に何があったかは関係ない。ただ僕は最後まで戦っていた」

 マルケスにとって、今回の表彰台獲得は雨に見舞われた昨年の日本GP以来。ドライコンディションに限れば、2022年のオーストラリアGP以来の表彰台だ。

 ポイントリーダーのホルヘ・マルティン(プラマック)が今回転倒したため、マルケスはマルティンと32ポイント差のランキング6番手となっている。