ヘレス・サーキットで開催されたMotoGP第4戦スペインGPの決勝を、LCRホンダの中上貴晶は14位でフィニッシュし、ポイントを獲得した。今回のレースは中上にとっては、重要なものになったようだ。

 中上の所属するホンダ陣営は、ここ数年大苦戦。復活を目指しているが、2024年シーズンもこれまでのところ目立った改善を示すことができず、レースでもポイント圏外の最後尾付近が定位置となってきた。

 スペインGPで中上は、スプリントレースで10位。決勝レースではレース中盤にかけてポイント圏内に浮上。さらに終盤にはファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)をパスして、14位でのフィニッシュを果たした。

 中上はスペインGPで、これまで課題となってきたフロントのフィーリングの修正にかなり取り組んでいたと語っており、今のマシンパフォーマンスを知る上でも重要なレースになったと振り返った。

「厳しいレースでしたが、安定したペースで周回を重ねることができました。今大会の一番の課題はフロントのフィーリングの欠如で、それを修正するために一生懸命取り組みました」

「ヘレスは自分にとって最も得意なサーキットのひとつで、現状のマシンのパフォーマンスを知る上でとても重要なレースになりました。改善ポイントも明確になってきています」

 なおMotoGPはスペインGP決勝の翌日となる29日(月)に、ヘレスで公式テストが行なわれる。中上も「明日のテストは、マシンの改善に向けて実りある1日にしたいです」と改善の契機にしたいと語った。