F1スペインGPの予選でQ1敗退を喫したRBの角田裕毅は、「アップデートは機能しているけど、改善できなかった」と、突然の苦境を語った。

 RBはF1スペインGPにアップデートを投入。角田は事前のインタビューで、シミュレータでは目に見えて違いを感じると語るなど、躍進が期待された。

 しかし蓋を開けてみると、スペインGPは初日から苦戦し上位に顔を出すことができなかった。2日目になってもその状況は変わらず、予選で角田は17番手となり、Q1敗退となった。チームメイトのダニエル・リカルドも18番手に終わっており、今回はRBとして大苦戦しているというのが、改めて浮き彫りとなった。

 ただ角田曰く、今回投入されたアップデートが機能していないわけではないようだ。

「アップデートは、僕らが予想していた通りに機能していると思います」

 予選を終えた角田はそう語った。

「パッケージは、機能していると思うんです。おかしなことは何もしていないんですが、今週は何かが起きてしまっているだけです。もちろん、様々なことを試しましたが、改善できませんでした」

 予選Q1最後のアタックは、角田としては満足いくアタックだったようだ。しかし敗退を知らされ、無線で驚きを隠さなかった。

 その時の心境について、角田は次のように語った。

「少なくとも、16番手だったという返事を聞きたかったです。でも17番手というのは……あのアタックで僕が望んでいた、あるいは期待していた結果からは、遠く離れていました」

「だから、とにかく……少なくとも、最大限のモノを引き出すことができたと感じていますけど、あのラップで17番手だったというのを聞いて、かなりがっかりしていました」

 角田は、今のマシンに足りないモノが分かっていると明かす。しかしそれを今週末はまとめることができなかったと語った。

「できれば……このサーキット特有の問題だったらいいんですけどね」

 そう角田は言う。

「でも同時に……今週末に向けて何をもっとうまく準備できたはずなのか、それは分かっています。そして、現在の状況から改善するために、何が欠けているのかも、分かっているはずです。でも、今週末はそれをまとめることができませんでした」

「少なくとも今週は、それが僕たちのマシンにとっての、主な足枷になったんだと思います」