宝塚大劇場

 6月20日から、宝塚歌劇団・宙組の公演が再開される。

「'23年9月30日に宙組団員のAさんが転落死。寝る間もないほどの過重労働や、いじめやパワハラを苦にして自宅マンションから飛び降りたと言われています。この翌日の10月1日から、宙組は公演を行っていませんでした」(スポーツ紙記者、以下同)

 今年の5月17日から公演を再開するはずだったが、3月5日付で上演見合わせが発表されていた。

「3月28日に宝塚歌劇団が緊急会見を開き、これまで否定していたパワハラ行為が14件あったことを認めました。また、遺族側と対面して謝罪し、合意書を締結。しかし、その対応の遅さや、会見で“悪意がなかった”という発言に批判が集まりました」

 この会見から3日後の3月31日付で、宙組から彩妃(あやひ)花と葉咲(はさき)うららが退団した。

「彩妃さんは亡くなったAさんと同郷で同期だったこともあり、相当なショックを受けたのではないかと言われています。葉咲さんは歌唱力に定評があり、将来を期待される存在でした。2人の退団理由は発表されていませんが、一連の問題が影響しているのは明らかでしょう」

 劇団側は再発防止に努めていくというが、まだまだ問題は尾を引きそうだ。

宙組から複数名が退団予定か

「実は、3月31日付で退団された2人以外にも、宙組から近く、複数名が退団を予定しているそうです。今のところ、5月7日に退団の発表があると聞いています。この日は、6月公演の稽古初日のようで、そのタイミングで発表されるようです」(劇団関係者、以下同)

 今回の退団の理由については、

「劇団側の対応の不誠実さに不信感を覚えたというだけでなく、一連の問題への責任を感じて精神的に不安定になってしまったという人もいるそうです」

 複数名の退団は事実なのか、宝塚歌劇団に問い合わせると、

「従前より、弊団の人事情報について事前の公開は行っておりませんので、回答を差し控えさせていただきます」

 と、否定はしなかった。

「今年の新入団生は、すぐに各組に配属されずに、班ごとに宙組以外の組を回ることになっています。例年、春ごろには組配属が決まることが多いですが、宙組の“大量退団”を控えていることもあって、こうした対応になったのかもしれません」(前出・劇団関係者)

 公演再開に向けて、劇団の体質改善だけでなく、団員たちの心のケアにも向き合う必要がありそうだ。