ドジャースの山本由伸は現地4月25日(日本時間26日)、敵地ナショナルズパークでのナショナルズ戦に先発登板すると、6回97球を投げ、4安打無失点、7奪三振無四球と快投し、2試合連続でクオリティスタートを達成すると共に、今季2勝目(1敗)を挙げた。

試合はドジャースが2-1で辛勝し、首都でのシリーズをスイープ。山本にとっては、渡米後、6回以上投げて零封した初めての試合となった。

この快投の理由について、現地紙『ロサンゼルス・タイムズ』は試合後に電子版に掲載した記事の冒頭で、「ヨシノブ・ヤマモトは木曜午後に、これまでのメジャーにおける最高の先発登板を見せたが、その理由を特定するのは難しくなった」と前置きし、「3億2500万ドル(約488億円)の投手の、ルーキーシーズンにおける最初の不安定な1ヶ月で、ヤマモトはあまりに頻繁に速球のコマンドを欠いていた」とした。

その上で、「ナショナルズパークで、ドジャースが2-1で勝利した試合で、ヤマモトは6回4安打無失点7奪三振と珠玉の投球を繰り広げるなか、遂に評判通りの速球のコマンドの高さを見せ、時速90マイル台中盤のレーザーを、ストライクゾーンの各コーナーへビシビシ決めつつ、これはかなり重要なことだが、プレートのど真ん中へはほとんど投げなかった」と伝えた。

さらに記事では、この日の右腕のフォーシームについて、「この球種は40球投げ、17球は空振りか見逃しのストライクとなり(球審のブライアン・ウォルシュの判定も味方した)、6球はファウル、そして安打となったのは、フォーシームの被打率が.355だったこれまでの登板とはガラリと変わり、僅か1球のみだった」と伝えている。

記事によると、この試合でマスクをかぶった山本の女房役のオースティン・バーンズは試合後、「今日、ブルペンで彼の速球を見たとき、今日は良い1日になると思ったんだ。彼は(速球を)良く制球したと思うし、球威もあったね」と述べたとのこと。

遂に日本のエースが本領を発揮し始めたようだ。