日本カーリング協会(JCA)と横浜市は26日、市役所で会見を開き、来年2月に開かれる「第42回日本カーリング選手権大会」の会場がアリーナ施設「横浜BUNTAI」(同市中区)に決まったと発表した。首都圏での開催は初めて。2029年の世界女子選手権大会を横浜に誘致する方針も示され、現役選手の藤沢五月さん(ロコ・ソラーレ)は「横浜をカーリングのまちにしたい」と意気込みを語った。

 大会は来年2月2〜9日の8日間開催される。26年冬季五輪の日本代表候補選考会でもあり、男女各10チームが参加してそれぞれ日本一の座を争う。横浜は21年大会の開催予定地だったが、新型コロナウイルス禍で中止されたため、調整が続いていた。

 競技専用ではないアリーナ施設が会場になるのは28年ぶりという。JCAアスリート委員長の藤沢さんは、専用施設との違いとして、氷質の変化が激しくストーンの動きが読みづらい点を挙げ、「国際大会の会場はアリーナが一般的で、経験が少ない日本チームの課題だった」と指摘。集客面でも利点がある横浜でのアリーナ開催を歓迎した。

 試合中に軽食を取る「もぐもぐタイム」でも注目を集める藤沢さんは、国内最高峰の大会で最高のパフォーマンスを見せると約束し、「『もぐもぐ』しながら試合を見てほしい」と笑顔を見せた。会見には元スピードスケート選手でJCA理事の岡崎朋美さんも駆け付けたほか、カーリングのストーンを船に見立てた大会公式ロゴが発表された。

 JCAなどは関連イベントとして、次世代の選手やファンを育むため、6月8日に横浜銀行アイスアリーナ(同市神奈川区)で小学生向けの体験会を開催する。山中竹春市長は「子どもたちがウインタースポーツに興味を持つきっかけになれば」と期待を寄せた。