17日午後2時半ごろ、富山県上市町中心部に国特別天然記念物のカモシカがいるとの通報が上市署などに寄せられた。現場は町役場がある市街地。上市中学校やアルプスの湯から数十メートルのため、同署は防犯メールで、町教育委員会は児童や生徒に下校時に見つけても刺激しないよう呼びかけた。

 野生動物に詳しい立山カルデラ砂防博物館の白石俊明主任学芸員によると、成獣の個体とみられる。草を食べた後は同じ場所に長時間とどまり、数十メートル先を下校中の児童や生徒を遠目に眺め、のんびりしている様子だった。白石さんは「危険を感じれば突進してくる恐れもある。むやみに近づかないで」としている。