氷見市地域おこし協力隊員の田中紀行(としゆき)さん(34)がドローンで市内の景色を撮影し、SNS(交流サイト)で発信する活動を始めた。「誰も見たことがない観光地・氷見の真上からの目線の風景を届け、少し奥深い魅力を伝えていきたい」と話す。能登半島地震で大きな被害を受けた石川県能登地方も取り上げ、復興を後押ししたいという。

 田中さんは市漁業文化交流センターを拠点に地域観光プランナーとして活動する。ドローンは昨年の3月に購入し、7月に操縦の国家資格を取った。これまでは趣味として楽しんでいたが、ことし4月に市ふれあいの森周辺の桜を撮影し、同センターのX(旧ツイッター)とインスタグラムにアップした。Xではイベント動画発信時の3倍以上の表示回数になった。「見たことのない目線や距離からの桜の映像が目を引き、良い反応が生まれたのだろう」と話す。

 市内の素材を集めて編集し、伝えていく。市内で有名な礒部神社のヤマフジや、柳田布尾山古墳、能登の海などを取り上げる予定。「地震前のように氷見や七尾市などに観光客が戻ってきてくれることを願いながら活動していきたい」と話している。