今年の夏、マリンレジャーを楽しみにしてる人も多いと思いますが、怖いのは、予期せぬ形での“海への転落”です。

もし誤って海に落ちてしまった場合、どう対応したら良いのか、記者が体験してきました。

【訓練】
「助けてー!」
「ペットボトルを投げるので、つかまってください」

3日に行われたのは、予期せぬ形で海に転落した場合、どうしたらいいのかを想定した、海上保安庁の救助訓練です。

海上保安庁によると、2023年の1年間、大阪や兵庫などでレジャー中に溺れるなどして、死亡または行方不明になった人は25人。

このうち、服を着て釣りをしている最中に事故にあった人は16人でした。


「服と靴が重くて浮かびづらい」

服を着たまま海に落ちると、どうなってしまうのでしょうか?

【記者】「実際に私が体験してみたいと思います」

記者が服を着たまま海に飛び込んでみると、

【記者】「服と靴が重くて、なかなか浮かびづらいです。こういう時、どうすればいいでしょうか?」

【関西空港海上保安航空基地 警備救難課 大黒真司課長】「なるべく顎を上げて、空を見るようにして、ゆっくり呼吸を確保するようにしてください」

ようやく陸に上がった記者の感想は…

【記者】「服が重くて、重くて。パニックになってしまい、溺れそうになりました」


救命胴衣を着用すると「かなり楽に海に浮かぶ」

そこで、海上保安庁が呼びかけているのが、“救命胴衣の着用”。死亡事故のほとんどは救命胴衣を着けていなかったということです。

【記者】「救命胴衣を着けて、海に飛び込んでみようと思います」

救命胴衣を着用して飛び込んだところ、仰向けの体勢を保って浮かぶことができました。

【記者】「かなり楽に海に浮かぶことができて、全然体力も使わないので、このままの体勢でいられます」

一方で、海に転落した人を見つけた場合はどうすればよいのでしょうか?

【関西空港海上保安航空基地 警備救難課 大黒真司課長】「まずは118番通報していただきたい。泳ぎに自信があっても自分で飛び込まず、周囲にある浮くもの…例えばペットボトルとかですね。そういった浮くものを溺れている人に投げて、呼吸を確保してもらうのが一番かなと思います」

これから海のシーズン、いざというときのために正しい知識を持って備えておくことが大切です。