肥後銀行は23日、賞味期限が近い食材や販売機会を失った商品を事業者が割安で販売する「地域のロス解消事業」の実証実験を5月から始めると発表した。開発したアプリ「かせする」(仮称)を通じて売買を仲介する。熊本日日新聞社と共同で実施する。

 実証実験は現時点で洋菓子や宝飾、食品など熊本市内の店舗を中心に計20事業者が参加を予定する。事業者は70まで増やせるという。

 「かせする」を通じた商品販売は5月13日に始める。購入希望者は、無料通信アプリ「LINE」で「かせする」の公式アカウントを友だち登録して利用する。表示された商品を選んで決済し、出品者の店舗で受け取る。熊本市中央区上通町のびぷれす広場か中央区下通の「スタートアップ ハブ くまもと」で引き渡すイベントもある。

 実証実験は6月30日まで。その後、事業化の可否を判断する。肥後銀行の笠原慶久頭取は「社会のロス削減を支援し、『三方良し』の仕組みを実現したい」と話した。(深川杏樹)