国道20号のバイパス「東八道路」の分岐ルートとして、国立市を経由して立川へつながる都市計画道路の整備が進んでいます。どんな道路で、どこまで進んでいるのでしょうか。

一部は「さくら通り」として開通済み

 都心から西へ抜けるバイパス道路「東八道路」で、さらに立川方面へつながるルートも、計画が進んでいます。
 
 いったいどんな道路で、どこまで進んでいるのでしょうか。

 国道20号「甲州街道」は、都心から八王子方面へ、多摩エリアの東西軸を担う大動脈です。

 昔ながらの道路で狭く、交通容量に対してパンク状態になっていることから、「日野バイパス」を皮切りに、各地で甲州街道のバイパス道路が開通し、また計画が進んでいます。

 その中で、都心から三鷹市・調布市・府中市を抜けていき、国立インター入口交差点で「日野バイパス」に直結するのが「東八道路」です。

 ほとんどが開通済みで、都心から新府中街道まで4車線道路がつながっています。その先、進路を南へ変えて、日野バイパスにつながる約1.2kmが未開通です。

 ところで、東八道路は南へカーブする計画ですが、分岐してそのまま西へ進み続ける、別の都市計画道路があります。府中市と国立市の「3・4・5号立川青梅線(新奥多摩街道)」です。

 その名のとおり、最終的に立川市内で立川通りの「日野橋交差点」に直結し、そのまま新奥多摩街道となります。

 完成すれば、都心〜府中〜立川〜昭島を経て、福生・入間・川越まで「道路1本」でつながることとなります。

 気になる進捗ですが、まず新府中街道から約700mが事業化済み。そこからは「さくら通り」として約2kmにわたって開通済みで、府中・国立市内の生活東西軸となっています。

 そこから先は、JR南武線の線路に突き当たるところまで、将来の整備幅で空き地が確保されて終わっています。

 この「さくら通りの西側延伸」がいよいよ動き出そうとしています。2023年8月に都市計画の素案がまとまり、事業化に向けて準備が進められているところです。ちょうどJR南武線の高架化がスタートしており、それに合わせた動きといえます。

 今回の事業化候補は、まずは立川市境に近い、青柳大通りとの交点まで。ここは一部で先行開通済みの区間があります。日野橋への直結まで、未事業化区間はあと1工区630mを残すのみとなります。

 最後の未事業化区間となりそうな立川市側は、2019年の市議会で「引き続き都・国等に対して早期事業化を要望してまいります」と述べています。