トヨタのブラジル法人は2024年4月4日、「RAV4」にプラグインハイブリッド車を新設定すると発表しました。どのようなモデルなのでしょうか。

トヨタ新型「パワフルSUV」発表

 トヨタのブラジル法人は2024年4月4日、クロスオーバーSUVの「RAV4」にプラグインハイブリッド車(PHEV)を新設定すると発表しました。

 RAV4は1994年に初代がデビュー。街乗りでも快適な乗用車タイプのSUV(クロスオーバーSUV)という新たな市場を開拓しました。

 代を重ねるごとに大型化が進み、日本では一時期販売が休止になっていましたが、その間も海外では好調に推移。とくにアメリカでは「一番売れたSUV」「一番売れたトヨタ車」になるほど人気を集めています。

 現行モデルは5代目(2018年〜)にあたります。今回、ブラジル市場に導入されたPHEVは、日本仕様のPHEVと基本的に同じですが、日本では選択できないボディカラー「トパーズブルー」が設定されるなど、少し変化があります。

 ボディサイズは全長4600mmX全幅1855mmX全高1695mm。2.5リッター直4エンジンと前後それぞれにモーター(電気式4WDシステム)を組み合わせたパワートレインを搭載し、システム最高出力304psを発生します。

 価格は従来からあるハイブリッド車(HEV)が34万9290レアル(約1055万円)、新設定のPHEVが39万9990レアル(約1210万円)。

 PHEVは、HEVがEVに移行するまでの橋渡し的な位置づけとする見方があります。ただブラジルでは、エタノールなどのアルコールを燃料として走行できるフレックス燃料車(FFV=Flexible-Fuel Vehicle)が普及していることもあり、同社はフレックス燃料車にハイブリッドシステムを搭載したHEV-FFVの開発にも力を入れており、2025年の生産を目指しています。将来的にはPHEV-FFVの生産を視野に入れています。

 カーボンニュートラル社会の実現にはEVより、それら電動FFVのほうが現実的なのかもしれません。EVが世界的に失速する中、ブラジルで開発が進む電動FFVにも期待が寄せられています。