当初の予定では、ホンダから「N-VAN e:」が春頃に発売される予定でしたが、ホンダは2024年4月12日に発売時期を2024年秋頃に延期することを発表しました。販売開始時期が延期されたことにより販売店にはどのような反響の声が寄せられているのでしょうか。

ホンダの新たなEV「N-VAN e:」の発売が延期!

 ホンダから「N-VAN e:」が春頃に発売される予定でしたが、2024年4月12日に発売時期を2024年秋頃に延期することを発表しました。
 
 延期されたことにより販売店にはどのような反響の声が寄せられているのでしょうか。

 見た目はN-VANと共通のデザインを採用していて、左センターピラーレス構造の形もN-VAN同様に採用されています。

 グレードは「e: L4」、「e: L2」、「e: FUN」の3つのグレードを設定。

 e: L4のグレードは標準タイプのグレードで、電動格納式リモコンドアミラーや充電用USBジャック、マルチインフォメーション・ディスプレイが装備されています。

 先進安全技術でもあるホンダセンシングが搭載されている他にも車線維持支援システムであるLKASが搭載されています。

 e: L2のグレードはシンプルなグレードとなっており、こちらはHonda ONというホンダの新車オンラインストアのみで扱われている限定タイプとなっています。

 助手席が無く、運転席の後方に1席用意されているタンデム仕様になっていることが特徴的です。これにより、更なる低床化と積載性の向上がされています。

 最上級グレードである、e: FUNでは追加で様々な装備を設定しています。

 急速充電ポートやリアシートピロー、フルLEDヘッドライトなどの装備が備わっています。また、車内ではアイボリーカラーが採用されています。

 インテリアとしては、エアコンや充電用のUSB端子などの運転をしながら操作をする機会のあるスイッチや設備をドライバー側に近づけてあり、車内快適度を向上。

 荷室下に駆動用バッテリーが搭載されていて、それが薄型かつ大容量のバッテリーとなるように開発されている為、EVでありながら「N-VAN」本来の特徴でもある低床構造が採用されています。

 他にも運転席以外をたおすことでフルフラットになる構造も踏襲されています。

 航続可能距離としてはWLTCモードで210kmを走行できることを目標に開発されています。他にもバッテリーの使用用途として、車外への給電としても使用することができ、最大1500wまでの出力が可能となっています。

 これらのような性能を持つN-VAN e:ですが、当初の発表では2024年春頃に発売が開始される予定でした。

 しかし、今回ホンダは「一部部品の量産に向けた生産体制の整備の遅れが発生してしまった」という理由で、2024年秋頃の発売となることを発表しました。

 また価格に関しては以前に「ガソリン車と同等の100万円台からの設定とすることで、カーボンニュートラルの実現に向けてEVの普及を進めます」と説明しています。

 現在、価格などは明らかにされておらず、6月に価格などの詳細情報について発表するようです。

 果たして「100万円台から」の設定となるのでしょうか。

発売が延期となってしまったN-VAN e:、販売店に寄せられるユーザーの声は?

 今回発売延期となりましたが、販売店にはどのようなユーザーの声が届いているのでしょうか。

 関東圏のホンダ販売店担当者は次のように話します。

「今回の発売延期の発表から、元々N-VAN e:の購入を検討されていたユーザー様からのお問い合わせを数多く頂いております。

 法人のお客様からのお問い合わせも多いですが中には個人としての購入をご検討されている人もいらっしゃいます。

 価格は現状だと270万円前後〜300万円前後となる予定となっており、国や自治体などの補助金で200万円強くらいになるのではないでしょうか。

 発売延期になったことで『補助金は問題なく出るのか』という声もいただきます」

 さらに、関西圏のホンダ販売店担当者は次のように話します。

「発売が秋頃まで延期することとなり、本来購入を検討されて頂いていた人からのお問い合わせを頂いております。

 N-VAN e:をお求めになられる多くは法人様です。

『会社に既に充電設備を整えてるから、秋頃まで気長に待とうかな』、『今回のN-VAN e:を補充しようとしていた枠は他のクルマで代用しようかな』と様々な声を頂いています。」

※ ※ ※

 様々なユーザーから注目されているN-VAN e:ですが、詳細が6月に発表となるため、そこで新たな動きがわかるかもしれません。