自社の金型などを無償で下請け業者に長期間保管させたのは下請法違反(不当な経済上の利益の提供要請)に当たるとして、公正取引委員会は25日、モーター大手ニデック(旧日本電産)の子会社「ニデックテクノモータ」(京都市南区)に再発防止を勧告した。

 公取委によると、ニデックテクノモータは遅くとも2022年5月以降、当面は発注予定がないのに、自社が貸与した産業用モーターの部品の金型など計600個を製造委託先44社に無償で保管させ、年2回の棚卸し作業をさせていた。金型は大きなもので200キロだった。

 同社は違法性を認め、保管費用として計約1800万円を各社に支払い、金型を回収した。