政府が自動運転車の普及を見据え、事故が起きた際の原因究明を手がける専門機関の設置を検討することが21日、分かった。事故調査の仕組みを体系的に整えることで、車両やシステムの開発に取り組む民間企業が事故時の責任追及を過度に心配することなく、積極的に参画できる環境をつくる。技術基準や制度の改善にもつなげる。

 自動運転の社会的ルールを議論している有識者検討会が近くまとめる報告に盛り込み、6月に開かれる政府のデジタル行財政改革会議で方針を決定する見通し。設置に向けては国土交通省や警察庁などが詳細を詰める。

 政府は無人運転を運転手不足の解決策と位置付け、実用化をより一層後押ししていく。