岸田文雄首相は19日、山形県酒田市の病院を訪れ、デジタル技術を活用して業務効率化を図るデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みを視察した。12月に現行の健康保険証を廃止し、マイナンバーカードに保険証機能を持たせた「マイナ保険証」に一本化する政府方針を踏まえ、準備作業を加速させる考えを記者団に示した。

 マイナ保険証の利用率は低水準にとどまっており、視察を通じて普及を後押しする狙いがある。首相はマイナ保険証に関し「医療DXの基盤だ」として利用率の底上げを図ると強調。「12月の移行に向け、万全の準備を進めたい」と述べた。