厚生労働省は9日、マイナンバーカードに健康保険証の機能を持たせた「マイナ保険証」の3月の利用率は5.47%だったと発表した。前月(4.99%)からわずかに増えたが依然低迷しており、医療機関に最大20万円を支給して患者への働きかけを促す。

 上限は病院が20万円、診療所と薬局は10万円。これまでも財政支援はしていたが、今後は利用者数の増加状況に応じて支給額を決め、患者にマイナ保険証の利用を呼びかけることなどを条件とする。厚労省の担当者は「医療機関にとっては受け取る金額が増える」と説明した。

 武見敬三厚労相は9日の記者会見で「利用件数は初めて1千万件を超えたが、率はまだ低い」と指摘した。