【ベルリン共同】ドイツ検察は23日、右派政党「ドイツのための選択肢(AfD)」に所属するEU欧州議会議員のスタッフの男を中国のスパイ容疑で拘束したと発表した。中国情報機関のスパイとして、欧州議会の情報を中国側に流し、ドイツにいる中国の反体制派の動向を探っていた疑いがある。

 中国外務省の汪文斌副報道局長は23日の記者会見で、スパイ摘発は「中国を侮辱し、圧力を加え、中国と欧州の協力の雰囲気を破壊することが狙いだ」と反発。

 ドイツ検察などによると、男は19年からAfDのクラー欧州議会議員の下で働いていた。今年1月に欧州議会での交渉や決定に関する情報を中国側に繰り返し流したとされる。