【テヘラン共同】イラン政府が4月下旬、核合意の再建交渉の膠着を打開するため、60%まで高めたウラン濃縮度を20%まで引き下げる暫定案を米政府に提示したことが2日分かった。見返りに経済制裁の限定的な解除を要求する。核合意はトランプ前米政権の離脱などで機能不全に陥っている。仲介役のEUは4月30日、米側が暫定案を「高く評価した」とイラン側に伝えた。複数のイラン政府関係者が明らかにした。

 米側は暫定案の詳細を議論したい意向を表明。イラン側も早期に協議したい構えだ。イランの核開発制限と米国の制裁解除の範囲を巡る主張の隔たりが原因で協議は停滞していたが、再開につながる可能性が出てきた。