請願書の議会提出が明らかになってから、わずか1カ月足らず。佐賀県玄海町の脇山伸太郎町長が10日、原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査受け入れを表明した。賛成派の町議が全国的な議論を期待するのに対し、役場前に集まった町民らは「こんなに早く決定を出すのはおかしい」と憤った。

 町長の会見後、賛成派の岩下孝嗣町議は「全国的な議論の俎上に載って良かった」と評価。松本栄一町議は「今後行政側の説明がなされていくことを期待する」と話した。一方、反対派の前川和民町議は「やり方があまりにも強引。十分な審議が尽くされたとは思えない」と肩を落とした。