京都府京丹波町で生まれた子どもに贈られる「京丹波ぬく森のイス」に名前を焼き入れ、組み立てる作業を体験する催しが同町役場であった。参加者は子どもたちの健やかな成長を願いながら、丁寧に作業を進めた。

 森林資源が豊かな同町では、地域の子どもに幼少期から木に親しんでもらおうと、2015年から町内産のヒノキ製のイスをプレゼントする事業を行っている。丸みを帯びたかわいらしいデザインが特徴で、子どもの成長に合わせてさまざまな用途で使うことができる。

 3月28日の催しには町民ら約20人が参加。イスの脚に、「電熱ペン」で名前と生年月日を丁寧に書き入れた後、座面や持ち手などの部品を組み立てた。同町の女性(58)は「孫も喜んで使っているイス。受け取った子どもたちが、元気に育ってほしいとの思いを込めた」と笑顔で話した。

 完成したイスは4月以降、希望した子どものいる家庭に贈られる。