京都府向日市の農業五十棲正信さん(74)が、無農薬で育てた白米430キロを市に寄付した。市は小中学校の給食で近く子どもたちに提供する。

 五十棲さんは暑さに強い品種「ぴかまる」を、町内の水田で米ぬかなど植物性有機肥料のみを使って栽培している。ぴかまるは粘りが強いのが特徴。地球温暖化が進む中でもおいしい米を栽培したいと、さまざまな品種の中から選んだという。

 五十棲さんの栽培するぴかまるは2021年、米販売の八代目儀兵衛(京都市下京区)主催のコンテスト「お米番付」で優秀賞を受賞。向日市と京都府のふるさと納税の返礼品に選ばれている。

 感謝状を手渡した安田守市長は「心を込めて育てられたお米だと、子どもたちに伝えながら食べてもらいたい」と話した。五十棲さんは「やっとたどり着いた品種。もちもちしていて甘い」と説明した。

 寄付は昨年に続き2回目。430キロは給食1日分になるという。