JR東海道線京都―大阪間の3カ所で11〜12日に連続発生した輸送障害について、JR西日本は14日、原因と対策を公表した。機器の不具合や人的ミスが重なり、広範囲で運行がまひしたとしている。

 大阪市北区のJR西本社で記者会見した三津野隆宏・近畿統括本部長は、一連の輸送障害で延べ約22万人が影響を受けたとして「多大なご迷惑をおかけして申し訳ない」と陳謝した。

 11日夕、茨木―千里丘間で特急サンダーバードが揺れの検知装置の誤作動で緊急停止し、周辺の列車を止める無線も発出した。ダイヤを整える端末の欠陥も重なり、復旧が大幅に遅れたという。検知装置の不具合はコネクターが原因で、搭載車両を点検する。

 翌12日未明には向日町駅の信号トラブルで桂川―長岡京間で列車3本が最長2時間50分停車した。停電から自動復旧する機能を搭載していなかったという。

 12日朝にも輸送障害が起き、茨木駅で貨物列車が出発できず後続列車が詰まった。指令員が規定よりも長い列車を誤って停車させ、信号が赤のまま変わらなくなったという。後続の関西空港行き特急はるかの乗客約120人が徒歩で最寄り駅に移動した。