株式会社東京商工リサーチは、「お花見、歓迎会・懇親会に関するアンケート」を実施し、結果を発表した。その内容を一部抜粋して紹介する。

本ニュースのサマリー
  • 「お花見」または「歓迎会・懇親会」の開催率2年連続で3割を下回る
  • 【都道府県別】開催率トップは山形県で47.2%。東北・九州で実施率が高い傾向
  • 「歓迎会・懇親会」の開催制限、設けていない企業が9割

「お花見」または「歓迎会・懇親会」の開催率2年連続で3割を下回る

2024年に「お花見、歓迎会・懇親会」を開催した(予定含む)企業は29.1%(4,578社中、1,336社)だった。2023年(2023年4月調査)の27.9%からはわずか1.2ポイントの上昇にとどまり、コロナ禍前の51.8%を22.7ポイント下回った。開催する企業の割合は回復が進んでいない結果となった。

規模別では、大企業の開催率は36.7%(403社中、148社)なのに対し、中小企業は28.4%(4,175社中、1,188社)にとどまり、大企業が8.3ポイント上回った。

コロナ禍前(2019年)は大企業の実施率が63.3%、中小企業が50.1%だったが、コロナ禍の2022年はそれぞれ4.4%、5.5%まで激減した。2023年は大企業が34.8%、中小企業も26.9%に戻したが、以降の回復は鈍く、2024年は1.9ポイント、1.5ポイントずつの上昇にとどまった。

画像:東京商工リサーチ 2024年4月11日 プレスリリースより引用

【都道府県別】開催率トップは山形県で47.2%。東北・九州で実施率が高い傾向

都道府県別で、今年(2024年)に「開催した(予定含む)」割合のトップは、山形県の47.2%(コロナ禍前54.9%、2023年35.2%)だった。次いで、秋田県45.4%(同60.4%、同46.5%)、香川県44.4%(同51.5%、同25.0%)、鹿児島県40.3%(同58.0%、同41.9%)、福岡県39.5%(同58.2%、同29.7%)と続いた。
開催率が4割以上は4県。開催率の上位5県のうち、東北地区が2県、九州地区が2県だった。

一方、開催率の最低は高知県の8.6%(同52.1%、同30.4%)。次いで、山梨県の15.1%(同48.2%、同17.2%)、和歌山県の16.6%(同28.1%、同17.6%)、奈良県の17.1%(同39.3%、同15.6%)、千葉県の17.9%(同45.6%、同25.0%)の順。6県で開催率が2割を下回った。
開催率の最も高い山形県と、最も低い高知県では、38.6ポイントの差がついた。

コロナ禍前の開催率に最も近い水準まで回復したのは香川県で、2019年を7.1ポイント下回った。2024年の実施率がコロナ禍前を上回った都道府県はゼロだった。

「歓迎会・懇親会」の開催制限、設けていない企業が9割

「今年開催した(予定含む)」と答えた企業1,324社に、「歓迎会・懇親会」について、現在制限を設けているか尋ねたところ、開催に伴う「制限は設けていない」が最多の90.4%(1,198社)だった。前回調査(2023年4月)の78.9%を11.5ポイント上回り、開催企業の9割以上はコロナ禍前と同様、制限のない宴会形式で実施していることがわかった。
一方で、実施に際して何らかの形で制限を設けている企業では、「二次会の開催を制限している」が最多の75社だった。ただ、実施企業全体に占める割合では5.6%にとどまった。以下、「滞在時間に上限を設けている」が40社(構成比3.0%)、「参加人数に上限を設けている」が32社(同2.4%)の順。

画像:東京商工リサーチ 2024年4月11日 プレスリリースより引用

調査概要

■調査時期:2024年4月1日〜8日
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:資本金1億円以上を大企業、1億円未満(個人企業等を含む)を中小企業、有効回答4,578社
※2023年春以前のデータは『2023年「お花見、歓迎会・懇親会に関するアンケート」調査』(2023年4月18日リリース)より。

ニュース情報元:株式会社東京商工リサーチ