もうすぐ4月。まだ寒い日はあるものの、さすがにダウンジャケットの出番は減ってきて、そろそろしまっておこうか...なんて考えている人も多いのでは?
しまう前にぜひ実践していただきたいのが「おうち洗い」。 アウターはクリーニングに出すケースが多いですが、家で水洗いすることで、驚くほどきれいになるんです。

今回は、ダウンジャケットの洗い方を、洗濯のプロにお聞きしました。


▶︎教えてくれたのは
洗濯ブラザーズ 茂木貴史さん


毎日の洗濯を楽しくハッピーにするための活動を行なうプロ集団「洗濯ブラザーズ」の長男。著書は『日本一の洗濯屋が教える 間違いだらけの洗濯術』 (アスコム)。https://sentakulife.com/

ダウンジャケットこそ家での手洗いにぴったりのアイテム

ダウンは水鳥の羽毛ですから、水洗いに適しているのです。仕上げに30分ほど乾燥機にかけると、驚くほどふわっと感が復活します。

■1:前処理する


衿や袖口に加え、かなり汚れているのがポケットとそのまわり。ダウンの内側も汗で汚れているので、内側全体にプレウォッシュ液(作り方は下参照)をスプレー。目安は各箇所3プッシュ。その後洗濯ブラシでたたいて。

【プレウォッシュ液の作り方】
空のスプレー容器に洗濯用の液体洗剤と水道水を1:1の割合で入れ、振って混ぜる。作ったプレウォッシュ液は1週間以内に使い切って。
*洗濯用液体洗剤は弱アルカリ性のものを選んでください。


■2:空気を抜いてコンパクトにする


ダウンは中に空気が残っていると液体に沈みにくいので、すべてのファスナーを閉め、金具を留めてからぎゅーっと力をかけ、できるだけ小さく、コンパクトにまとめる。


■3:洗剤液を吸わせる


ダウンを洗剤液に沈め、充分に水分を吸わせる。ダウンが薄いジャンパーのようにペラペラになったら、水分を吸った証拠。上下左右に衣類の向きを変えながら沈め、押し洗いして。


■4:ネットに入れて1分脱水


ダウンを畳んで大きめの洗濯ネットに入れ、上から押して水けを減らす。そのあと洗濯機に入れ、1分脱水。ネットの余った部分は縛らず、ダウンをやや動かすように脱水して。

【エラーを防ぐ裏ワザ】


洗濯槽の縁にバスタオル4枚を沿わせ、かさ増ししてエラーを防止!


■5:羽毛を均等にならす


脱水後、ネットから出し、水中で押し洗いしてすすぐ。再びネットに入れて洗濯機で1分脱水。ネットから出したら、パンパンとたたきながらダウンの羽毛を均一にならして整え、ハンガーに干す。


■6:乾燥機に入れる


たっぷりぬれている状態で乾燥機にかけるのはNGだけれど、7割程度自然乾燥させたあとの仕上げに乾燥機を使うのはOK。約30分乾燥機にかければ、ダウンがふわふわに。

* * *

ざぶんと水に沈めるときはちょっとドキドキしましたが、押し洗いしながら「こんなに汚れていたのか...」とびっくり。洗いあがりがふわふわで、いい香りがするのもうれしいです。
ダウンジャケットのおうち洗い、おすすめですよ!

イラスト/mappy 撮影/林 ひろし 編集協力/宇野津暢子

文/さいとうあずみ