AIが話題になった当初、「AIの回答は正確ではない」というのが定説でした。

現在もハルシネーション(誤った回答)が起きるのは避けられませんが、回答の引用元が提示されるようになり、以前よりもリサーチにおける利便性が高まっています。

この記事では、GoogleのGeminiを活用したリサーチや検索において効果的な場面を紹介します。

Geminiで出張の行程をざっくり把握したいとき

80%くらいの正確さでもいいから、すぐに概要をつかみたい場合はAIのリサーチは有効と言えるでしょう。

たとえば、今まで行ったことのない地域に出張が決まったとき。通常のウェブ検索なら、宿泊先や交通手段、所要時間などをそれぞれ調べなければなりません。AIならパーソナルな内容にも対応して回答してくれます。

Geminiを使って調べてみました。

(例)5月22日に新潟市のA社を訪問することになりました。大阪市から新潟市までの移動手段と予算を教えてください。

以下のような回答になりました。(Gemini Advanceを使用)

飛行機やホテルの金額まで調べてくれる

テキストで交通手段や予算を提示した後、関連したサービスによる回答が続きます。

Googleが開発したツールだけあって、スムーズに予約サイトへ移動できるのが特徴です。

ただ、1回目のプロンプトではほかの移動手段が提示されなかったので、続けて以下のように聞いてみました。

(例)他の移動手段はありませんか?

すると新幹線や高速バスの情報が並びます。関連するwebサイトも表示されました。

通常のキーワード検索だと別のタブを開いたり画面を切り替えないといけないのがネック。疑問に思ったことを続けて調べられるのがAI検索のメリットですね。

ただし、概要を把握したら、実際の予約や金額の確認は公式サイトやアプリでの確認をお忘れなく。

キーワード検索で行き詰まったときに

以前、別の記事を執筆するために、日本の入社式がいつから行なわれていたかを調べていました。

キーワード検索で、遅くとも1960年代には行なわれていたことがわかりました。しかし「入社式 いつから」「入社式 歴史」のように検索しても、それ以前に行なわれていたことがわかる記事はなかなかヒットしませんでした。

そこで、試しにAIに聞いてみたことがあります。(Gemini無料版)

そこで「そうか、明治や大正時代に設立された企業の歴史を調べたらわかるかもしれない」と気づきました。AIに聞いてみたことをきっかけに、別の角度からアプローチすることができたんですね。

ちなみに、画像の回答の1.について、渋沢栄一や日本郵船株式会社について詳しく調べてみましたが、参照元の情報は提示されず、この回答は誤りだということが判明しました。

それでも、最終的に自力で関係機関に問い合わせたことによって、1950年代には入社式が行なわれていたことがわかり、キーワード検索では得られなかった情報にたどり着いたのです。


ウェブで検索してリサーチする際、そもそも調べるキーワードが適切ではなかったり、検索需要の少ない内容を調べていることもあるでしょう。

そこで、GeminiやChatGPTと会話しながらリサーチしていくことで、調べ方の方向性を軌道修正したり、思わぬヒントに遭遇したりすることがあるかもしれません。

もちろん、固有名詞や数字、事実関係の把握など、正確さを求めるリサーチはAI頼みにせず、信頼できるサイトや情報源から確認する必要があります。

知りたいことの目的に合わせて、検索の仕方を使い分けてみてはいかがでしょうか。

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