富士登山の課題や対策などを関係団体で話し合う会議が長泉町で開かれました。

 この富士山適正利用推進協議会は、富士登山に関する課題などについて関係機関で話し合うものです。

 協議会によりますと、去年夏シーズンの登山者数はおよそ22万1千人と、コロナ禍前の2019年の水準まで回復しました。

 しかし、十分な計画を立てずに登る弾丸登山のほか、登山者による混雑やマナー違反が問題となっています。
 
 会議の中で、静岡県は3つの登山口が県有地ではなく山梨県のような条例による入山規制が難しいことから、山小屋の宿泊予約のない登山者に登山の自粛を呼びかけるなどの対策を提案しました。

 山梨県では4日、登山者から通行料として1人当たり2000円を徴収する条例案が可決され、静岡県も将来的には法令による入山管理の実現を目指しています。

 また、登山者のマナー違反や混雑の対策として、登山情報などを登録するウェブ登録システムを、6月までに構築したいとしています。

静岡県スポーツ・文化観光部 文化局富士山世界遺産課 大石正幸課長:
「イメージとしてはスマートフォンから事前登録をしていただいて、登山情報を登録していただいて登山の状況を確認する。あるいは山小屋の宿泊を登録していただいて、入山の時に条件をクリアしている方がOKという形で確認ができるシステムを考えている」