「大人でも怖い!」マンションでのデジャブ

 2歳の頃、マンションのエレベーターのボタンを押したがることがあった長男。ある日、自宅ではない階のボタンを押してしまい、ドアが開くと、そこには真っ暗で不気味な空間が広がっていました。そして時は過ぎ、今度は2歳になった次男が、同じようにエレベーターのボタンを押してしまいました。母はデジャブだと感じつつ、そのときと同じ階のドアが開き……。

 作者とふたりの息子が体験したエレベーターでの出来事について描いたふたつのマンガが、Instagramで合計1万4000以上のいいねを集めて話題に。読者からは、「これは大人でも怖い」「何か見えたのかな」「何のフロアだったのか気になる」など、たくさんの声があがりました。

 このマンガを描いたのは、ブロガーのにくきゅうぷにおさんです。InstagramやWebサイト「ままのて」「コノビー」などでマンガを発表しています。

 作者のにくきゅうぷにおさんは、長男が比較的寝てくれるようになった生後4か月頃から、息抜きで育児マンガの投稿を始めました。この作品は、当時「なかなかの衝撃的な出来事だった」という理由から、投稿に至ったそうです。

 作者のにくきゅうぷにおさんに、お話を聞きました。

ーーこのマンガ作品は多くの方に読まれましたが、反響はいかがでしたか?

「これは大人でも怖いですね」「何か見えたのかも」「エレベーターっていますよね」など、たくさんのコメントをいただきました。なかには「高校生のとき、友達と乗っていたエレベーターを降りようとした際、人形みたいなものが落ちてきて……」という、エレベーターに関する不気味な体験談もコメントして下さった方もいました。

ーーのちほど、この階は「予約制の会議室がある階」だと判明したそうですが、いまでも息子さんたちはエレベーターに乗ることを怖がることがありますか?

 当時のマンションからはすでに引っ越しましたが、現在の息子たちはエレベーターに乗ることを特に怖がることはありません。この出来事を忘れているのでしょうか。ただ、階のボタンを押したいときは「押していい?」と聞いてくるようになりました。

ーーちなみに息子さんたちは、暗い部屋自体は苦手なのでしょうか?

 部屋で遊ぶとき、あえて自分たちで部屋の電気を消し、キッズ用テントのなかで懐中電灯を照らしてキャンプ気分を楽しんでいることがあるので、苦手ではないように思います。

ーー本作品の制作には、どのくらいの時間がかかりましたか? また、仕事や育児で忙しいなか、マンガを制作する時間はどのように確保していますか?

 フルカラーで描いているのですが、気合いを入れれば1ページあたり3時間程度で仕上がります。今回のマンガは6ページなので、18時間程度かかったかと思います。

 夜、息子たちが寝たあとに、時間を確保して細々と描いています。が、夜はしっかり寝て、日中に作業をした方が効率は良いのではないか、と思い始めています。

ーーマンガを制作する上でこだわっているテクニックなどはありますか?

 私が愛用するマンガ制作アプリの色調補正で背景色の色味を調整し、読みやすくかつ目にやさしい色使いを心がけていますが、現在もまだ試行錯誤中です。アプリの無料素材がかわいくて、色調補正でいい塩梅にその素材が作品に溶け込むとテンションが上がりますね。

ーーこの作品は約1年前の投稿ですが、その後創作活動や取り上げるテーマに変化はありましたか?

 特に変化はなく、普段通りの日常マンガを投稿しています。

ーー今後、新たに取り組みたい創作活動や、創作以外の活動はありますか?

 育児以外のマンガで未完のまま放置しているものがいくつかあるので、余裕ができ次第、少しずつ投稿していきたいと思います。