現代によみがえれ! 絶対にリメイクして欲しい名作レトロゲーム

 TVゲームの歴史も順調に積み重なっており、それゆえに「昔の名作」がどんどん増えています。

 しかし、TVゲームは過去タイトルを遊ぼうとすると手間がかかったり、あるいは買うのが難しい状況になっていたりします。そこでユーザーに望まれているのがリメイクなわけです。

 過去の名作を現代のグラフィックで蘇らせれば、懐かしくて新しいスゴい名作になる可能性があります。実際、ゲーム業界ではさまざまなリメイク作品が登場しています。

 とはいえ、「まだリメイクされていないあの名作」がいろいろとあることは間違いありません。この記事では、復活してほしいけれどもなぜかリメイクされない名作を厳選して紹介します。

 最初に取り上げるのは『クロノ・トリガー』です。リメイクされない名作といえば、やはりこれが最初に挙がるでしょう。

『クロノ・トリガー』は1995年にスーパーファミコンで発売されたRPGです。本作のスゴいところは、何といっても豪華なスタッフでしょう。

『ファイナルファンタジー』シリーズの生みの親である坂口博信氏、同シリーズのサウンドで有名な植松伸夫氏、『ドラゴンボール』などで知られる鳥山明氏、そして『ドラゴンクエスト』シリーズの堀井雄二もシナリオに関わっており、まさしく夢のような人材が集まっていました。

 なお、当時はまだスクウェアとエニックスが合併する前であったため、『ファイナルファンタジー』シリーズのスタッフと、『ドラゴンクエスト』シリーズのスタッフが共同でゲームを作るという意味でも驚きがありました。雑誌でも大々的に取り上げられ、RPGブームの状況下ではかなりの話題作だったわけです。

 もちろん、ゲーム内容も特徴的でした。中世ファンタジー的な世界のみならず、原始時代やSF風の世界など、さまざまな時代を旅できました。うまく時間移動すれば宝箱を何度も取れたりしますし、エンディングがたくさんあるのも驚きの要素でした。

 それまでにない勇者と魔王の描き方、ララの悲劇、緑の夢、「強くてニューゲーム」などなど、いろいろな要素が詰め込まれています。今改めてリメイクしてほしいという声も非常に大きいです。

『カエルの為に鐘は鳴る』は知名度こそ低めなものの、遊んだ人からは高い評価を受ける作品。「スマブラ」にもちょっとだけ出演している 画像は任天堂公式サイトより

「知る人ぞ知る名作」をあなたは知っている?

 続いては、ゲームボーイで1992年に発売された『カエルの為に鐘は鳴る』です。こちらは隠れた名作として有名だったりします。

 本作は、『ファイアーエムブレム』シリーズで知られるインテリジェントシステムズと任天堂が共同で開発したアドベンチャーゲーム。プレイヤーはサブレ王国の王子として、誘拐されたティラミス姫を助ける旅に出ます。

 ゲーム画面は一見するとRPGのような見下ろし視点なのですが、本作はアドベンチャー。ザコ敵との戦闘はオートで、自分と敵の強さによって自動で勝敗が決まります。

 また、場合によっては横スクロールアクションのような画面になり、ちょっとしたアクション要素を求められることも。主人公はカエルやヘビに変身して、道中の謎を解きつつ姫のもとへと向かいます。

 このようにさまざまなジャンルの要素を取り込んでおり、たとえるならばアクションがゆるい『ゼルダの伝説』のような作りです。ちょっとした謎解きやアクションを楽しみながら世界を巡るアドベンチャーというのがより正確な表現でしょう。

 本作は任天堂らしからぬパロディ満載のストーリーも見どころで、「ナンテンドウ」というセルフパロディがあったり、「カザンオールスターズ」なんて音楽バンドが出てきたり、埋蔵金に夢中なコピーライター(糸井重里氏のこと)が出てきたりするのです。

 短くキレイにまとまったアドベンチャーですが、いかんせん古い作品なので、リメイクしてほしいという人も多いはず。

 最後は、1994年にスーパーファミコンで登場した『MOTHER2 ギーグの逆襲』です。

 前述の糸井重里氏が関わった作品で、アメリカ風の世界を舞台にしたRPGになっています。ほかのRPGと異なり、食べ物が回復アイテムだったり、敵が人間や動物だったりする独特の雰囲気が特徴の作品に仕上がっています。

 糸井重里氏が関わる作品だけあって、テキストが面白いのも特徴。RPGでありがちな「村の名前を教えてくれるNPC」を揶揄するようなセリフがあったり、名ゼリフもたくさん収録されています。

 現在はNintendo Switchでシリーズすべてが遊べますが、シリーズの決定版といえる本作を改めてリメイクして欲しいのも事実。現代のビジュアルで描き直されたオネットやどせいさんをぜひ見てみたいものです。

『クロノ・トリガー』
(C) 1995, 2018 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.jpg,Illustration: (C) 1995 BIRD STUDIO / SHUEISHA Story and Screenplay: (C) 1995, 2008 ARMOR PROJECT / SQUARE ENIX

『カエルの為に鐘は鳴る』
(C)1992-2012 Nintendo

『MOTHER2 ギーグの逆襲』
(C)1994 Nintendo/APE inc. Scenario:(C)1994 SHIGESATO ITOI