暑くなって薄着になることで、「体のライン」が気になり始める夏。「今年こそは痩せる!」と意気込んでも、運動が苦手、カロリー計算は面倒と、けっきょくやらない方も多いはず。でも『カロリー気にせず食べて健康に痩せる コンビニ3品ダイエット』の著者にして、ビバランスダイエット協会代表理事・齋藤好美さんが考案したダイエット法なら、無理な食事制限をせずに体型がコントロールできちゃうんです。
本稿は、齋藤さんに特別寄稿いただいた「コンビニご飯の買い方&ダイエット方法」! 夏に向けて理想の「痩せる体」を手に入れましょう!
眠くならずお腹周りもスッキリする「朝ごはん」の選び方
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※写真はイメージです(画像提供:ピクスタ)

朝ごはんを抜いても痩せない理由
ダイエットをしようと思うとカロリーを気にするあまり、2食、もしくは1食にしたほうが痩せるのでは、と思われる方がいるかもしれません。
今まで約5万食以上もの食事にアドバイスをしてきた中でも、「朝ごはんなら抜いてもOK、お昼に食べればいい」と、朝ごはんを抜いてしまう人が多いと実感しています。

ですが、実は朝ごはんを抜くことが、痩せない原因になるのです。

たとえば、朝ごはんを抜いた日に、「お腹が空いて我慢できない」とお昼ごはん前に何か別のものを食べてしまった、そんな経験はありませんか?
朝ごはんを抜いても、結局その分のカロリーを別に取ることになり、抜いた意味がなくなってしまいますよね。

普通に考えれば、3食合計2000キロカロリー食べている人が1食抜いたとしたら、その分の1日の摂取カロリーは少なくなります。
ですが、実際には、朝ごはんを抜くと前日の夜〜翌日のお昼までの空腹の時間が長くなります。そのため、お腹が空きすぎて急いで食べてしまい、いつも以上に食べてしまうことがあるのです。

朝ごはんを食べていれば、お腹が空きすぎることもなく、慌てて食べることがないので「ゆっくりよく噛んで」落ち着いて食事ができ、食べすぎることもないでしょう。
しかも、朝から胃腸を動かすことで、お通じにも影響しますから、痩せやすくなるのです。

また、朝ごはんによる体温上昇も、痩せることに影響してきます。一日の中で最も体温が低いのが朝です。そこで朝ごはんを食べることによって、体温が上がります。
体温が上がれば、新陳代謝が上がり、食べた分のカロリーが消費しやすくなります。朝ごはんは、食べないよりも食べたほうがお得なのです。

午後に眠くなってしまう「NG朝ごはん」
せっかく朝ごはんを食べていても、お昼ごはんを食べたら午後から眠くなってしまった......ということはないでしょうか。
その場合、お昼ごはんを食べたことが原因で眠くなった、と思われがちです。そして眠くなるのを避けるために、お昼を抜いてしまうという方もいます。ですが、実は朝ごはんのせいで眠くなってしまっていることがあるのです。

その原因は、朝ごはんの組み合わせ。たとえば、朝は時間がないから手軽に食べたい、と菓子パンを選んだとします。でもカロリーもなるべく押さえたい......という理由から、菓子パンにブラックコーヒーを合わせたとします。

一般的に考えると、普段より摂取カロリーを減らせば「痩せる」ことになります。
ですが、この組み合わせは、腹持ちの悪い組み合わせ。そのため、せっかく朝ごはんを食べても、すぐにお腹が空いてしまいます。すると、お昼ごはんのときには空腹感が強く、食べすぎてしまうことになるのです。
その結果、食べすぎにより、午後から眠くなってしまうというわけですね。

私の受講生のある女性は、お子さんを保育園に送るため、毎朝手っ取り早く食べられる菓子パンを食べていたそうです。ですが、菓子パンを食べると体に良くない、太るかもしれない、という罪悪感もあり、体に良さそうな野菜ジュースを家で作って、一緒に飲んでいたのです。
しかし、これは非常に腹持ちが悪い組み合わせ。案の定、会社に着く頃にはお腹が空いてしまい、我慢できずに会社でチョコレートをつまんだり、お菓子を食べてしまったり......。これでは本末転倒ですよね。

コンビニで選ぶべきお腹痩せする食事の極意
忙しい日々の中で、毎日お弁当を作ったり、自炊したりするのは本当に大変なことです。もちろん、それが毎日できるならいいのですが、できない場合はコンビニでもきちんと痩せる食事をすることができます。
ただし、なんでもいいわけではなく、選ぶポイントがあるんです。「糖質」「タンパク質」「食物繊維」の3つの栄養素をそろえた「痩せ食トライアングル」というルールに沿って選びましょう。

たとえば、先ほどの女性が選んでいた菓子パンと野菜ジュース。これにプラスしてほしいのが「タンパク質」です。
タンパク質を加えることで、食事全体のカロリーは増えるかもしれませんが、栄養バランスが整い、腹持ちが良くなるのです。
しかもこの女性、野菜ジュースで食物繊維をとっていたにもかかわらず、長年便秘にも悩まされていたそうですが、栄養バランスが整うことで、お通じまで改善されました。結果として、お腹周りもスッキリしたのです。

お腹周りが気になる人は朝のコンビニでこう選べ!
では、朝ごはんにおすすめの「糖質×タンパク質×食物繊維」の組み合わせ例をご紹介します。

組み合わせ例① 菓子パン×チーズ×野菜ジュース
菓子パンはダイエットに不向きに思われがちですが、組み合わせ次第で腹持ち良く痩せる食事に変えられます。しかも時間がない朝でも、すべてワンハンドで手軽に食べられる食事です。
ただし、野菜ジュースは噛むことがないため、これを野菜スティックにすれば、より腹持ちが良くなり、お通じにも効果があります。

組み合わせ例② もち麦おにぎり×粗挽きウィンナー×バナナ
ご飯派の方は、おにぎりを選ばれるといいでしょう。もち麦おにぎりなら歯応えもあり、よく噛んで腹持ちもよくなります。バナナもウィンナーも手軽に食べられます。
バナナは1本食べるとかなりお腹もいっぱいになり、満足度も高いのではないでしょうか。しかも整腸作用があり、お通じにもとても良いです。バナナが苦手な方は、りんごに変えてもOKです。

組み合わせ例③ 韓国風キンパ×ゆで卵×パイナップル
朝、手軽に食べられるという点では、この組み合わせもおすすめです。キンパは海苔に油がついているので、より腹持ちがよくなります。パイナップルは食物繊維が多いのでお通じにも効果的。また、卵は、ゆで卵が一番腹持ちがよくなる調理方法です。
この腹持ちの良い3つを合わせれば、お昼ごはんまでお腹を空かずに過ごせるでしょう。パイナップルの代わりに、冷凍マンゴーでもOKです。

ご紹介した3つの組み合わせは、どれも「腹持ち」を考えたものです。腹持ちがよければお昼ごはんで食べすぎることがなく、午後も眠くならずにすむでしょう。
眠くならなければ、集中して仕事や勉強に取り組むことができ、パフォーマンスも上がること間違いなしです。

「糖質×タンパク質×食物繊維」の組み合わせを意識しながら食べることで、栄養バランスが整えば、代謝が上がり、カロリーを摂取しても痩せる体になっていきます。
ダイエットが失敗してしまう原因として、空腹を我慢していて「ダイエットはつまらない」「我慢できないから無理」と諦めてしまう方が多いのですが、腹持ちがよければ、空腹を我慢することがなくなり、ダイエットが続けられて、結果、諦めることなく痩せることができるのです。



齋藤好美

株式会社イートバランス代表取締役。ビバランスダイエット協会代表理事。30年間にわたり15キロのダイエットとリバウンドを繰り返す人生の中で、太っているのに病院で「栄養失調」と診断される。その後、朝ごはんの食べ方を工夫するオリジナルのダイエットを実践した結果、半年で7キロ痩せ人生が変わる。いかに効率よく簡単に「栄養バランス」をとることができるかを探求し、立ち上げた「ビバランスダイエット」にて3年間で5万食以上もの食事にアドバイスを行い、受講生の約9割が3キロから10キロ以上のダイエットに成功。痩せる以外に、肌ツヤがよくなったなどの体質改善効果の声も多い。本書が初の著書となる。