2023年11月に岩手県二戸市内の自宅で当時87歳の妻の首を絞め殺害した罪に問われた86歳の夫の裁判員裁判です。
盛岡地裁は5月22日、同情の余地があるとして執行猶予付きの判決を言い渡しました。

判決を受けたのは二戸市石切所の無職・畠山新平被告(86)です。

判決によりますと、畠山被告は2023年11月3日の朝、二戸市内の自宅で無理心中を図り当時87歳の妻の首を絞めて殺害しました。

22日の判決公判で盛岡地裁の中島真一郎裁判長は「被告は体調が万全ではない中、およそ1年にわたり介護を続けた。先の見えない絶望的な状況で思い詰めた末の犯行を身勝手と断じることはできない」と指摘。

その上で「老後の生活に年金だけでは不十分と言われる中、犯行に至った経緯には同情の余地がある」などとして、畠山被告に懲役3年・執行猶予5年の判決を言い渡しました。

弁護側は取材に対し求めていた結果だとして「控訴はしない」とコメントしています。