九州南部は28日、梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、各地で大雨となった。指宿市や錦江町で20日の降り始めからの雨量が700ミリを超えるなど、各地で平年の6月1カ月分の雨量を超える雨が降った。29日も明け方にかけて局地的に雷を伴った激しい雨が降る。

 鹿児島地方気象台によると、予想雨量は多い所で1時間に30ミリ。29日午後6時までの24時間予想雨量は多い所で100ミリ。気象台は土砂災害に厳重に警戒するよう呼びかけている。

 降り始めからの雨量は、28日午後6時までに、指宿773.5ミリ、錦江町田代761ミリ、鹿児島市喜入742.5ミリ、鹿屋市吉ケ別府737.5ミリ、肝付町内之浦735.5ミリ。

 大雨に伴い、JR在来線の一部が始発から運転を見合わせた。その影響などで県教育委員会高校教育課によると、公立高は15校が臨時休校し、2校が授業を短縮した。定期テスト期間中の学校は日程を変更するなど、対応に追われた。

 JRは、29日も鹿児島線の川内−鹿児島、指宿枕崎線の鹿児島中央−枕崎、吉都線の都城−吉松、日豊線の西都城−鹿児島、肥薩線の吉松−隼人で始発から運転を見合わせる。