北習志野駅前から続く商店街、習志野台商店街振興組合(通称=JuJuきたなら)脇の道路を歩行者天国にし、4月28日、「第40回花まつり」が5年ぶりに行われた。(船橋経済新聞)

 手を合わせるお稚児さんたち=北習志野で5年ぶりの「花まつり」

 花まつりは、仏教の開祖・お釈迦(しゃか)様の生誕を祝う行事で、寺院ではお釈迦様の誕生日とされる4月8日に行われることが多い行事。寺院では甘茶を振る舞い、たくさんの花で飾ったお堂に誕生仏を置き、誕生仏に杓(しゃく)で甘茶をかける行事も行われる。

 主催した船橋仏教会は、宗派を問わず市内の約50の寺院が加入する仏教会で、1938(昭和13)年に発足。同仏教会としての花まつりは1952(昭和27)年から実施している。近年では会場を北習志野にし、毎年4月、JuJuきたならの前の道を歩行者天国にして、コロナ禍前は毎年開催してきた。コロナ禍で開催を中止したため、今回は5年ぶりの開催となった。

 稚児行列には、事前に申し込んだ近隣に住む子どもたち約80人が参加。習志野台出張所で仏教会メンバーなどが着付けを手伝い、3〜12歳の子どもたちが色鮮やかな衣装を身にまとった。稚児行列では、お稚児さんと保護者が歩行者天国になった道路で「白象」を引きながら歩行者天国をゆっくり歩き、通行人には「かわいい」と写真を撮る人が多く見られた。

 行列の先頭を歩く僧侶らは、花に見立てた色紙をまく「散華」を行い、行列の周りには散華を拾おうとする人も集まった。稚児行列の前には、習志野台などを中心として活動する「ボーイスカウト千葉県連盟船橋第14団」のメンバーが、集まった人々に甘茶を振る舞った。歩行者天国に飾られた花御堂では、訪れた人々が誕生仏に柄杓(ひしゃく)で甘茶をかけ、釈迦の誕生を祝った。

 子ども3人が稚児行列に参加した父親は「この商店街の近く住んでいて、昔から稚児行列をやっていることは知っていた。いつか子どもたちを参加させたいと思っていたが、今年ようやく開催があり、参加させた」と話した。

 会を終え、仏教会の上田則夫会長は「5年ぶりの開催で、皆さんに集まってもらえるかどうか心配だったが、稚児行列には85人の申し込みを頂いた。無事に開催できたのも北習志野の商店会の皆さまのおかげ」とあいさつした。