展示やワークショップなどを行う工芸イベント「工芸の五月」が現在、松本市内の美術館、博物館、ギャラリーなど約40カ所で開催されている。(松本経済新聞)

 企画展「情景図鑑 石を纏う」の様子

 子ども用の椅子を展示する「はぐくむ工芸 子ども椅子展」(5月6日まで)は、信毎メディアガーデン(松本市中央2)で開催。県内在住を中心に、木工作家やデザイナー29人が手がけた約90脚の椅子を用意。「子どもが抱き付いてみたくなる」ように意識した、もこもこした毛皮のような椅子や、真ちゅうと組み合わせてシックな印象にした黒色の椅子など、さまざまな作品が並ぶ。

 これまでは市美術館の中庭など、屋外で開催していたが、今年は初めて屋内を会場にした。晴れていれば、屋外広場スクエアにも椅子を出す予定だという。4日〜6日は絵本も用意し、自由に読めるようにする。

 伊藤石材店(中央3)2階の「ギャラリー自遊石」(6日まで)では、企画展「情景図鑑 石を纏(まと)う」が開かれている。画家・松森清昭さんと彫金作家・若林由季さんによる2人展。青色の濃淡や明暗を使って表現した松森さんの絵画と、月や星のモチーフや変形パールなどを用いた若林さんのシルバーアクセサリーを展示する。

 ほかに、湧き水と工芸をテーマに町歩きを楽しむ「建築家と巡る城下町みずのタイムトラベル」(11日・12日、18日・19日)や、クラフト作家の器で酒を楽しむ「ほろ酔い工芸」(18日、三代澤酒店)なども。メインイベントの「クラフトフェアまつもと」(25日・26日、あがたの森公園)は、約260組が出展を予定する。信毎メディアガーデンと、JR松本駅改札口向かいにあるJR東日本ウェルカムセンター内にインフォメーションコーナーも設ける(いずれも26日まで)。

 「工芸の五月」は今年で18回目。毎年5月を「工芸月間」として、工芸にまつわる企画を市内各所で展開している。現在、オフィシャルガイドブック(550円)を市内各施設・店舗・ウェブサイトで販売するほか、「松本ブルワリー」では「工芸の五月限定オリジナルビール」を提供している。実行委員会担当者は「参加ギャラリーでの企画展をはじめ、さまざまなイベントが行われるので楽しんでもらえれば」と話す。

 5月31日まで。