名古屋の老舗和菓子店「両口屋是清」が名古屋駅新幹線口の「エスカ地下街」にある直営店に自社商品の自動販売機を設置して1カ月がたつ。(名駅経済新聞)

 「両口屋是清」の自動販売機で販売する単品の「千なり」「ささらがた」

 新幹線の改札口のほか、高速バスの乗降口などに近い同地下街は、名古屋グルメの店も多い。両口屋是清広報担当者の近藤美香さんは「エスカ地下街は新幹線や高速バスの利用者、バスツアー参加者がなど多くの人が往来する。そういった人の出発時間は早朝、深夜の場合もあると思う。店の営業時間に左右されることなく、営業時間外でもおやつとして購入してほしいと思いで設置に至った」と話す。

 同自販機では15商品ほどを販売する。売れ筋は看板商品のどら焼き「千(せん)なり」(小豆粒あん、抹茶あん、リンゴあん、1個200円)単品や、一口サイズの和菓子「ささらがた」の単品(大納言、黒糖など、1個300円)。このほか、「旅まくら・志など路(8個入り)」(570円)、金しゃちパッケージの「ささらがた(4個入り)」(1,250円)、干菓子「二人静(ににんしずか)スタンドパック」(810円)など。設置当初は扱っていなかったが、店頭での来店客の声に応え、棹(さお)菓子「をちこち(半棹)」をラインアップに加えたという。季節商品も販売する。

 隣に同じラッピングデザインで、日本茶やコーヒー、ジュースを販売する飲み物の自販機も設置する。

 近藤さんによると、「千なり」単品とコーヒーを買っていく人や、バスツアーの待ち時間に買っていく人の姿も見かけたといい、男性の利用も多いという。「自分用のおやつとして購入する人が多いようだ」と近藤さん。「対面販売の既存店でも商品のバラ売りをしているが、知られていなかったり、1個だけ買いたいと言いづらかったりするのでは。自販機では気軽に買ってもらえる」とも。

 同自販機の営業時間は7時〜23時。