しながわ水族館(品川区勝島3)が5月24日、同館で生まれたゴマフアザラシの赤ちゃんの愛称発表会を開いた。赤ちゃんの愛称は「しぶき」に決定し、品川区が特別住民票を交付した。(品川経済新聞)

 ゴマフアザラシの「しぶき」

 ゴマフアザラシの赤ちゃんの愛称を決める来場者投票は、4月19日から約1カ月にわたって同館で開催。愛称候補「あさひ」「なぎ」「しぶき」の中から、1078票を獲得した「しぶき」が選ばれた。「しぶき」は、父親のホシの「し」と、母親のふぶきの「ぶき」を合わせた愛称で、「波しぶきにも負けない強い男の子になってほしい」という願いが込められている。

 2月20日に生誕したしぶきは、同館で生まれ育った初めてのゴマフアザラシ。出生時は一般的なゴマフアザラシよりも小さかったが順調に育ち、5月24日時点で体重は約18キロになった。生後約1カ月でミルクを卒業し、イワシやサンマなどの魚を1日約1.8キロ食べる。人懐こい性格で、何にでも興味を示す好奇心旺盛なアザラシに育っているという。現在は同館地下1階「アシカ“海のライオン”」水槽で、母親のふぶきと暮らす。約1年後には「アザラシ館」に移動し、アザラシショーにも出演する予定。

 愛称の発表後、品川区からしぶきに特別住民票が交付された。交付は同館で生まれたバンドウイルカ2匹に続いて3例目。しぶきについて、特別住民票を交付した品川区防災まちづくり部長の溝口雅之さんは「楽しそうに歩く姿に癒やされた。しぶきは品川区で生まれた区民。しながわ水族館と共に、しっかりと育てていきたい」と話す。

 今回の愛称投票企画について、同館副館長で海獣課飼育員の松戸利久さんは「お客さんからの注目度が高く、しぶきには既に多くのファンがいるようだ。これからもっと人気を得て、しながわ水族館を代表するアザラシになってほしい」と話す。「しぶきをはじめ、しながわ水族館で飼育している生き物の姿は随時ユーチューブで公開している。しながわ水族館のファンはもちろん、生き物自体のファンももっと増えたらうれしい」とも。

 同館の営業時間は10時〜17時。愛称発表会の様子は同日19時からユーチューブチャンネル「しながわ水族館公式チャンネル」で公開する。