「ここは自分が出します」

「買い物かごへ」をポチッとするとスッキリ

税理士事務所で経理を務めた筆者は、浪費癖で年間に100万円以上のお金を失っている人がいることを知っている。

今回は、無駄遣いをやめられない、浪費癖がある人の特徴を紹介する。浪費癖をなおして節約する方法もお伝えしよう。

■浪費癖で年100万円を失う人の特徴

浪費癖で着々と無駄遣いを繰り返し、年100万円を失う人の特徴は次の3つだ。

・見栄っ張りである
・欲求不満である
・ストレスを抱えている

飲み会の最後「ここは自分が」とすぐ財布を出したり、全身をブランドで固めたり、見栄っ張りな人には散財の傾向がある。

ーネットサーフィンに依存して「買い物かごに追加」をぽちっとした瞬間、満たされるー

これを毎晩繰り返す人がいるが、原因は欲求不満である。購入手続きが完了した直後に、次なる買い物への欲求が湧いてくる。

ストレスも浪費癖の引き金となりやすい。まじめな人ほどストレスを抱え、衝動買いに走る。「自分へのご褒美」と買うことを正当化する理由付けを行いストレスから逃げようとするのだ。

見栄っ張り、欲求不満、ストレスの3つの負の感情が重なり合うと、 浪費という落とし穴に陥り、 年間100万円があっという間に飛ぶ。

■浪費癖をなおす方法1:等身大の自分を受け入れる

浪費癖をなおす第一歩として、見栄を張らず等身大の自分を受け入れることが大事だ。周りの人と自分を比べるのではなく自分の価値観を大切にして、身の丈に合った生活をすることで、自然と出ていくお金が減る。

等身大の自分に戻ることは、節約だけでなく、心豊かな生活にも繋がる。

ありのままの自分を受け入れると、「コーヒーを飲む」「本を読む」といった普段何気ない行動が貴重なことに思えてくるから不思議だ。

ときには母親へのプレゼントや大事な人との食事など、本当に大切なものにお金を使うことで、より充実した人生を送ることができる。

■浪費癖をなおす方法2:自分の欲求を理解してリラックスする

浪費癖をなおすには、欲求に向き合うことが大事だ。

ー職場の人間関係が悪い、恋人がいなくて寂しいー

欲求の正体をとらえると、それだけで気が楽になるものだ。そしてその欲求をうまく扱えるようになると、浪費がなくなる。

必要以上にモノやサービスを購入したり、時間を費やしたり、欲求に振り回されることがなくなる。

欲求を飼いならすために、ヨガや瞑想、音楽鑑賞など、自分がリラックスできる方法を見つけてみよう。まずは簡単な深呼吸からでよい。

■浪費癖をなおす方法3:部屋を整理整頓する

浪費癖をなおすためには、部屋の整理が有効だ。

いくつもの同じものや、買ったものの一度もそでを通していない服、使ったことがない雑貨などはないだろうか。

人は、モノが多く煩雑な部屋で過ごすと、ストレスがたまることがわかっている。

整理整頓により家の居心地がよくなると、外食や買い物でお金をつかうことが少なくなり、浪費する必要がなくなるのだ。

■浪費癖を直すことで、年数十万円の節約になる

浪費癖を直すことで、年数十万円の節約ができる。

浪費は普段のストレスや欲求など何気ないところから発生する。意識的に改善することで、誰でも浪費を減らすことができる。

浪費癖を直すことで、経済的な余裕だけでなく、精神的な余裕も生まれ、人生は豊かになる。ぜひ今日から取り組んでみてはいかがだろうか。

→人生のウィットがたくさん!MONEY TIMESの他の記事はこちら

文・荒井美亜(金融ライター/ファイナンシャル・プランナー)
立教大学大学院経済学研究科を修了(会計学修士)。税理士事務所、一般企業等の経理を経験して現在は金融マネー系ライターとして活動中。日本FP協会の消費者向けイベントにも講師として登壇経験あり。