「グレムリン」シリーズなどで知られるジョー・ダンテ監督が、B級ホラーの名作『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』(60)のリブート版でおよそ10年ぶりに長編映画に復帰することがわかった。「Deadline」など全米の複数のメディアが報じている。

“B級映画の帝王”と称されるなど伝説のプロデューサーとして一時代を築いたロジャー・コーマンがメガホンをとった『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』は、花屋で働く内気な青年が、人の血肉を欲する奇妙な植物を手に入れたことから巻き起こる大騒動を描いた物語。無名時代のジャック・ニコルソンが出演していたことでも有名で、1980年代にはディズニー音楽の巨匠アラン・メンケンの作曲のもとミュージカル化。そのミュージカルを原案とした同名映画も1986年に製作されている。

今回の報道によると、新たなリブート版のタイトルは『Little Shop of Halloween Horrors』。ストーリーなどの詳細は現時点で明らかになっていないが、『グレムリン2 新種誕生』(91)でダンテ監督とタッグを組んだチャールズ・S・ハースが脚本を担当。また、オリジナル版の監督であり、ダンテ監督のキャリアの礎を築きあげた師でもあるコーマンがプロデューサーとして参加する。

過去にダンテ監督は、コーマンの伝記映画『The Man with Kaleidoscope Eyes』の制作を試み、コーマン本人のカメオ出演部分の撮影を済ませていたと報じられていたものの映画は完成に至らず。数年後に同作の脚本をもとにしたグラフィックノベルが出版されていた。両者が監督とプロデューサーとしてタッグを組むのは『ピラニア』(78)以来となる。今度こそ念願の師弟タッグが実現するのか、続報に注目だ!


文/久保田 和馬